ヘタリア学園

第千百七十七話　　五人にもプレゼント
　サンタとして皆にプレゼントを配った五人ですが日本が彼等の前に来て。そっとリボンで飾って包装した箱を出してきたのでした。
「どうぞ」
「おい、これって」
「まさか」
「はい、プレゼントです」
　微笑んでイギリスとフランスの問いに対して答えるのでした。
「どうぞです」
「けれどよ、俺達ってよ」
「サンタなんだけれどよ」
　二人はこう言って戸惑いを見せます。
「サンタがプレゼントを貰うっていうのはな」
「ちょっとな」
「サンタがプレゼントを貰っていけないという決まりはありませんよ」
　日本が言うにはそうなのです。確かにそうした決まりは何処にもありません。
「今日は御苦労様でした」
「そうか。それならな」
「悪いな」
　五人は日本の言葉を受けてようやく受け取ることにしました。こうしてサンタさん達にもプレゼントが贈られることになったのです。
　そのプレゼントはそれぞれにとって最高のものでした。日本はそうしたことも考えてプレゼントを贈ったのです。
「悪いな、ここまでしてもらってな」
「本当にな」
「御気になさらずに。プレゼントはそういうものですから」
　こう言って御礼はいいという日本でした。五人にとっても最高のクリスマスになったのでした。


第千百七十七話　　　完


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０１０・１・１７