| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百九十七話 バイキングの戦いその十一

「そうやろな」
「ホーソーン様はお話したいと言われていましたね」
 官吏は冷静な声で問うた。
「そうでしたね」
「ああ、正直言ってな」
「会談の申し出ならですね」
「そろそろわいの方からな」
 官吏に考える顔で話した。
「使者を送るつもりやった」
「そこにですね」
「来たならな」
「それならですね」
「是非な」
 まさにという返事だった。
「こっちもや」
「まずは使者の話を聞いて」
「そうしてですね」
「それからや、まあな」
 ホーソーンは官吏に考える顔のまま話した。
「エミリーちゃんはこっちの世界でも話せばわかるタイプでな」
「その統治はですね」
「別にな」
 これといってというのだ。
「おかしくないしな」
「むしろ善政ですね」
「神具は強力でもな」
「フラガラッハにメデューサの首ですね」
「どっちもかなりのもんやが」
 その力はというのだ。
「そやけどな」
「理性とユーモアのある方の様ですね」
「起きた世界でもそや、気は強いけどな」
 それでもというのだ。
「それがええ方向にいってる」
「芯が強いですか」
「そうした娘でな」
「おかしなことはですね」
「ないわ」
「そうした方で」
「確かにペンシルバニア州の統治も戦もな」
 その両方がというのだ。
「問題ない」
「確かなものですね」
「そやからな」 
 それでというのだ。
「今回の使者は多分話し合いやしな」
「その為に送られた」
「そやろ」
 こう官吏に話した。
「まあそれはな」
「会われてですね」
「わかるわ、ほなな」
「これからですね」
「会ってな」
 そしてというのだ。
「話を聞こうな」
「わかりました、ではこれより」
「会うわ」
 微笑んでの返事だった、こうしてだった。
 ホーソーンは獅子人の女の使者エミリーが送った彼女と会った、使者はエミリーの考えを彼に伝えたがその内容は彼の予想通りであり。
 ホーソーンは微笑んでだった、使者に答えた。
「わかった、ほな然るべき場所でな」
「会談をですね」
「しよな、場所はこっちで提案してええか」
「どちらにされますか」
「戦艦の甲板の上でどないや」
 こう言うのだった。
「お互い水軍も持ってるしな」
「だからですか」
「そや、ここはな」 
「戦艦の甲板の上で、ですか」
「話そうか」
「そうですか、では」
「ああ、エミリーちゃんと直接話したい」
 ホーソーンは使者に自分から申し出た。
「貝殻か電話でな」
「そのどちらかで」
「そうしたいが」
「それは私の一存では」
「そうか、兎に角話はな」
「戦艦の甲板の上で、ですね」
「したいわ」
 こう言うのだった。
「わいとしては、そのことをな」
「エミリー様にお伝えして宜しいですね」
「ああ、頼むわ」
「それでは」
 使者はホーソーンの言葉に頷いてだった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧