イベリス
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第九十九話 お盆が終わりその二
「未完成とかね」
「絶対にないわよね」
「プレイして」
そうしてというのだ。
「エンディングなくて」
「途中とか」
「それで終わるとか」
「有り得ないわね」
「どんなクソゲーでもね」
そう言っていい作品でもというのだ。
「流石にね」
「それで終わりって」
「ないわよね」
「そんなゲームあったら」
同級生は真顔で話した。
「炎上よね」
「そうなるわ」
咲もそれはと答えた。
「まさに火を見るよりよ」
「明らかね」
「本当に幾らクソゲーで」
そう言うしかない出来でというのだ。
「碌でもなくてエンディングもしょぼくても」
「そのエンディングまでよね」
「作っていないと」
さもないと、というのだ。
「駄目よ」
「そうでしょ、だから漫画もね」
「完結していないと駄目よね」
「本当に明暗だって」
同級生はまたこの作品の話をした。
「わかっていたけれど最後まで読んでね」
「がっくりきたのね」
「最悪だったわ」
読んだ後の気分はというのだ。
「大体の結末はわかるけれど」
「どうしても」
「いや、漱石さんがピーナッツ食べ過ぎなかったら」
胃潰瘍だったのにというのだ。
「そう思うわ」
「せめて明暗完結させて」
「それからね」
そのうえでというのだ。
「亡くなって欲しかったわ」
「せめてなのね」
「そう、書いている作品を完結させて」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「それね、漫画でもあるけれど」
咲はここまで聞いて同級生に話した。
「小説でもあるからね」
「明暗がそうでね」
「ラノベでもね」
「あるわよね」
「続きを別の人が引き継いで書いてくれたらいいけれど」
そうしたライトノベルの作品も存在している、それで作品が完結したのなら原作者の人も喜ぶだろうか。
「それがないとね」
「未完のままね」
「いや、私としてはね」
咲は自分が心から思うことを話した。
「スタッフの人なりが引き継いでくれて」
「最後まで書いてくれたら」
「そうしてくれたらね」
それならというのだ。
「嬉しいけれどね」
「そういえばアメリカってね」
同級生はこの国の話をここでした。
「作品の著作権作者さんが持ってないのよね」
「出版社が持ってるのよね」
「それでね」
「書いている人、描いている人に何かあっても」
「出版社が健在ならね」
「作品続くのよね」
「そうなのよね」
咲にこのことを話した。
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