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夢幻水滸伝

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第二百九十六話 アメリカのバイキングその十一

 降らない街や村には軍を送っていったが。
「他の星の方と同じくですね」
「戦になっても降ればよし」
「そのまま受け入れられますね」
「戦で降した街や村も」
「別に憎い相手でもないしな」
 ホーソーンはある街を攻め落とした後で率いていた将兵達に答えた。
「そやからな」
「だからですね」
「それでよし」
「全ての将兵をそのまま受け入れ」
「官吏もですね」
「そや、それでな」 
 降らせた街や村をとだ、ホーソーンはさらに話した。
「そのまま統治するんや」
「そしてその統治もですね」
「素直に降った街や村と同じですね」
「分け隔てなく統治されますね」
「豊かで安全になる様に」
「税も重くしたりせず」
「そや、世界を救うモンがな」
 星の者がとだ、ホーソーンは将兵達に話した。
「逆らったからって苛烈な政するとかな」
「ないですか」
「それは間違っている」
「そうなのですね」
「その街や村の自治も認めてな」
 そうしてというのだ。
「これまで通りの暮らしをな」
「してもらう」
「そうした街や村の人達も」
「我々と同じ様に」
「そや、昨日の敵は今日の友や」
 笑ってだ、ホーソーンはこの言葉も出した。
「それでや」
「それで、ですね」
「降ればそれでよし」
「戦になろうとも」
「そのお考えでことを進めていかれますね」
「そうするで、そやからな」
 ホーソーンは今度は真面目な顔で言った。
「乱暴狼藉はな」
「軍のそれはですね」
「禁じていますね」
「軍律でそう定めていますね」
「給料は払う」
 将兵達にというのだ。
「それも多くな、戦に出ればな」
「その時はですね」
「さらにですね」
「給料が多くなりますね」
「手当てを出す」 
 戦場に出たそれをというのだ。
「そやからな」
「略奪は禁じる」
「それも絶対に」
「そうですね」
「そしてな」
 ホーソーンはさらに言った。
「捕虜は市民は大事に」
「そのことも絶対ですね」
「何があってもしてはいけない」
「守ることですね」
「間違ったことはしたらあかん 
 強い声で言い切った。
「そやからな」
「それで、ですね」
「そうしたことはしないで」
「戦っていく」
「そうしますね」
「そや、戦はしてもな」
 それでもというのだ。 
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