夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百九十五話 情報収集の結果その八
「ドーナツや」
「それも楽しまれますね」
「そうするわ」
「そうですね、エミリー様はいつも健啖家ですね」
「それな、食べんとな」
さもないと、とだ。エミリーはまた言った。
「やっていけんわ」
「そうですね、人はやはりです」
「食べへんとな」
「駄目ですし」
「よおさん食べんとな」
「その通りですね」
「働こうと思ったら」
それならというのだ。
「ほんまな」
「食べることですね」
「まずはな、健康で」
そしてというのだ。
「よおさん食べることや、そやからな」
「ドーナツまでですね」
「食べような」
「私もですね」
「当たり前や、市長さんもよお働いてくれてる」
目の前で一緒に食べる市長にも言うのだった。
「そうやとな」
「多く食べることですか」
「そや、午後も働いてくれるやろ」
「そのつもりです、予定もです」
「よおさん入ってるな」
「普段通りと言えばそれまでですが」
「それやとな」
市長を見て笑って話した。
「一緒にや」
「ドーナツまで、ですね」
「食べような」
「わかりました」
市長はエミリーに笑顔で頷いた、そうしてだった。
二人で食べドーナツまでそうした、そのうえで。
二人共午後もそれぞれの仕事を楽しんだ、エミリーはこうした日常を過ごしていき内政と州の統一を進めていったが。
どうしても降らない街が一つあってだった。
自ら兵を率いて出陣し空船の上で将兵達に話した。
「ほな一撃でや」
「決められますか」
「戦を」
「そうされますか」
「そうするで」
空船の甲板上で共にいる将兵達にこう言うのだった。
「ええな」
「ではですね」
「メデューサの首ですね」
「それを用いられますね」
「いや、今回首は使わへんで」
将兵達に笑って返した。
「私はな」
「といいますと」
「フラガラッハですか」
「それを用いられますか」
「そや、そしてな」
そのうえでというのだ。
「決めるで」
「そうですか」
「ではですね」
「街の傍まで到着すれば」
「即座にですね」
「狙撃するで、それで勝敗を決するで」
こう言ってだった。
エミリーはまずは空船でその街の傍に布陣する自軍のところまで来た、そして彼等を率いてそのうえでだった。
フラガラッハを出してだ、首に言った。
ページ上へ戻る