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富士山は軽装では

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第一章

                富士山は軽装では 
 OLで登山が趣味の黒谷光琉は富士山を踏破しようと決意した、それで大学時代からの友人である別の会社で働いている高橋葵に言った。
「一緒に行かない?」
「富士山ね、覚悟はいいわね」 
 これが葵の返事だった、葵は面長で切れ長の目で整った唇と鼻を持っている。背は一六一位ですらりとしたスタイルで黒髪をストレートで腹のところまで伸ばしている。
「あそこはね」
「並大抵じゃないわよね」
「標高は日本一でね」
 光琉にこうも言った、見れば光琉も黒髪を長く伸ばしていてストレートである。目は切れ長で大きくはっきりしていて鼻は葵よりやや低いが高い方だ。顎がすっきりした顔立ちで色白で唇は小さく赤い。背は葵と同じ位だが彼女より胸がある。
「険しいのよね」
「道はあるけれどね」
「そうよね」
「休憩場所はあるけれど」
 葵はさらに話した。
「持っていくものも多くなるし」
「登山に必要な」
「日本アルプスの雪はなくてもね」
 それでもというのだ。
「あるにはあるし」
「だから上の方が白いし」
「生半可な準備ではね」
「踏破出来ないわね」
「そうよ、本気で踏破したいのね」
「ええ」
 光琉の返事は強いものだった。
「大学時代から登ってきたけれど」
「いよいよって思ってなのね」
「やるわ」
「それじゃあいい靴買って」
「高山様の服やグッズ揃えて」
「それで体力もね」
 体調もというのだ。
「万全にしていくわよ」
「あそこは高山病もあるしね」
「それで勉強もね」
「富士山自体のことも」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。 
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