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ビニール袋にご飯を入れて

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第一章

               ビニール袋にご飯を入れて
 その国で働きつつ猫の保護活動をしている団体に所属しているジェフリー=キムは自分達が行っている猫達の集会場所に一つに毎日来る茶色と白の雌猫を見て他のスタッフ達に言った。黒髪と面長の顔の青年で背は高い。
「ドンスクですけれど」
「ああ、あの娘な」
「毎日ビニール袋咥えてな」
「それを自分の前に置くわね」
「そこにご飯を入れてくれって」
「そういうジェスチャーするわね」
「最初何かって思いましたが」
 キムはさらに言った。
「ビニール前に置いてじっとこっち見て若しかって思ってご飯入れたら」
「そのまま咥えて持って行ったからね」
「それでわかったわね」
「それで今はそうしているけれど」
「何処に持って行くのかな」
「今度つけてみましょう」
 キムはこう同僚達に話した。
「そうしましょう」
「ああ、そうだな」
「それで必要なら保護しよう」
「もうこの辺りの地域猫になっているけれど」
「そうしてあげましょう」
「そうしましょう」
 キムは同僚達の言葉に頷いてだった。
 若い男性の同僚と共にドンスクにご飯をあげた後でついていくことにした、それでいつも通りだった。
 彼女が出したビニール袋にご飯を入れるとだった。
 ドンスクはその袋を咥えて去って行った、すると。
 ヘアサロンに寄った、するとそこでもだった。
「ご飯貰ってますね」
「そうだね」
 同僚は一緒に観ているキムの言葉に頷いた。
「こちらでも」
「触られて嬉しそうにして」 
 見ればかなり懐いている。
「そうですね」
「人懐っこい娘だね」
「僕達の前でもそうで」
「ここでもだね」
「そうですね、それでその後で」
 見ればだった。
「また何処かに行きましたね」
「うん、今度は廃屋に行ったね」
「僕達も行きましょう」
「そうしよう」
 キムの言葉に頷いてだった。
 同僚は彼と共に廃屋の方に行った、そしてそこでは。 
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