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仮面ライダーAP

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北欧編 仮面ライダーRC&レジスタンスガールズ 第8話

 
前書き
◆今話の登場ヒロイン

◆リリエラ・ヤマシロ
 オーファンズヘブン解放戦線に参加している少女兵の1人であり、焦茶色の大きな三つ編みを片側に掛けた髪型と黒い瞳、眼鏡が特徴の美少女。とある始祖怪人を曽祖父に持つフランス生まれであり、爆発物の扱いに長けている。使用銃器はM203グレネードランチャーを装着したM4カービン。年齢は14歳。
 スリーサイズはバスト80cm、ウエスト55cm、ヒップ80cm。カップサイズはE。
 ※原案は魚介(改)先生。

◆カミラ・ヴェサール
 オーファンズヘブン解放戦線に参加している少女兵の1人であり、ライトブラウンのミディアムヘアに青い瞳、ハンチング帽とミリタリーコートが特徴の美少女。明るく爽やかな性格だが、その内面にはテロで家族を失った悲しみが秘められている。使用銃器はサコーM75フィンライト。年齢は18歳。
 スリーサイズはバスト87cm、ウエスト56cm、ヒップ84cm。カップサイズはE。
 ※原案はクルガン先生。

朔夜(サクヤ)・モーリガン
 オーファンズヘブン解放戦線に参加している少女兵の1人であり、茶髪に近い黒髪のウルフショートヘアにターコイズブルーの鋭い瞳、褐色肌が特徴の美少女。寡黙かつクールな性格だが、気高く義に厚い一面もある。使用銃器はM203グレネードランチャーを装着したステアーAUGと、S&WM500。年齢は18歳。
 スリーサイズはバスト85cm、ウエスト56cm、ヒップ82cm。カップサイズはF。
 ※原案はMegapon先生。

 

 
 銃弾の雨をものともせず、悠々と一軒家から姿を現して来るプロトタイプγ。生理的嫌悪感を煽るそのグロテスクな容貌に解放戦線の面々がどよめく中、十字砲火(クロスファイヤー)の準備を整えたニッテとヴィクトリアは、攻撃開始の合図を発していた。

「……よし、配置完了だな!? ニッテ、いつでも行けるぞ!」
「オッケー……! 例えフィロキセラタイプだろうと、私達を止めることなんて出来ないってこと……思い知らせてやろうじゃん! 総員、撃ち方始めぇえぇーっ!」

 ヴィクトリアの呼び掛けに応じてニッテが片手を翳した瞬間、解放戦線の全メンバーが一斉に射撃を開始する。
 十字を描くように飛び交う弾丸と榴弾が、一軒家ごと破壊する勢いでプロトタイプγに襲い掛かっていた。発砲の反動でぷるぷると躍動する彼女達の乳房と桃尻から、瑞々しい汗が飛び散って行く。

 青緑の怪人は先ほどと同様に、両腕の触手を振るって銃弾を弾いているようだが、あまりの弾雨に「手数」が足りていないのか、徐々に生体装甲を削られ始めている。

 ニッテとヴィクトリアしか居なかった時とは違い、今はメンバー全員での十字砲火なのだ。飛んで来る弾の数は、文字通り桁違いなのである。
 このまま数の暴力で磨り潰してしまえば、解放戦線の勝利は固い。だが、それはプロトタイプγが近付いて来る前に彼を仕留められれば、の話だ。

 フィロキセラタイプの怪人が持っている両腕の触手は、射程距離が非常に長い。倒し切る前に接近されて触手で攻撃されれば、生身の人間などひとたまりもないのである。改造人間である戦闘員達ですら、一瞬で細切れにされてしまったのだから、なおさらだ。

「やっば、これだけ撃ち込んでも止まらないなんて……! アレがリーダーが言ってた化け物ですか……!? しかもアレって、旧シェード製の高性能怪人だって言われてたフィロキセラタイプじゃないですか! ちゃんと私達の弾、通じてるんでしょうか……!?」

 その脅威を肌で感じ取っていたリリエラ・ヤマシロは、M4カービンに装着されたM203グレネードランチャーを撃ちながらも、怯む気配を見せない青緑の怪人に戦慄している。
 フランス生まれの眼鏡美少女は、焦茶色の大きな三つ編みを靡かせながら、懸命に引き金を引き続けているのだが――プロトタイプγは全く歩みを止めず、彼女達に迫ろうとしている。

 やはり、ただの人間では怪人に勝てる見込みなどないのか。そんな思考が過ぎるリリエラの肩を叩くもう1人の美少女兵士は、懸命に彼女を励ましていた。

「それでも、やるしかないよリリエラ! ここで私達がやらなきゃ、誰がベイカー市長を助けに行くの!? 仮面ライダーが来てくれる保証なんてないんだから……私達が腹括るっきゃないじゃない!」

 解放戦線のお母さん、などと呼ばれることもある世話焼きな美少女――カミラ・ヴェサール。半壊した銃砲店で見つけた猟銃「サコーM75フィンライト」を撃ち続けている彼女は、リリエラを鼓舞するように爽やかな笑顔を見せている。
 ライトブラウンのミディアムヘアを靡かせ、青い瞳で真っ直ぐに怪人を射抜くカミラは、この状況下でも怯む素振りを見せることなく。ハンチング帽を片手で被り直し、ミリタリーコートを翻していた。
 
 旧シェードのテロにより肉親を失った孤児であるという過去は、解放戦線のメンバー全員に共通している。
 カミラも間違いなくその1人だというのに、彼女は辛い表情一つ見せず、こうしていつも仲間達を励ましているのだ。そんな彼女に母性を覚えるリリエラは、桜色の唇をきゅっと噛み締めている。

「カミラさん、この状況でもいつも通りでいられるなんて凄いですね……。私こう見えて、結構ブルっちゃってるんですけど」
「そうでもないよ、私だって怖い。……だけど、死ぬより辛くて怖いこともたくさんある。……私達は皆それを知って、乗り越えて来て、今がある。そうでしょ?」
「……そうかも、ですね」

 リリエラにも、薄々分かっているのだ。カミラは努めて明るく振る舞っているが、決して実の両親を失った悲しみを忘れたわけではない。むしろ誰よりも色濃くその記憶を残しているからこそ、その苦しみに飲まれまいと気丈に抗っているのだ。
 そんな彼女の胸中に隠された悲しみを思えば、いちいち怪人如きに怯えている暇などない。リリエラはその一心で気持ちを切り替えると、臆する心を振り払うように、プロトタイプγの凶眼と真っ向から睨み合うのだった。

 一方、ステアーAUGに装着したM203グレネードランチャーを撃ち続けていた1人の褐色美女は、自分達の攻撃に確かな手応えを感じ始めていた。だが、その表情に余裕の色は一切なく、むしろ焦燥に染まっている。

「見ろ、僅かだが弱り始めてるぞ……! だが不味いな、これ以上の接近を許せば奴の触手がッ……!」

 茶髪に近い黒髪のウルフショートヘアを靡かせ、ターコイズブルーの鋭い瞳でプロトタイプγを射抜いている、褐色肌の美女――朔夜(サクヤ)・モーリガン。
 たわわに実ったFカップの乳房を揺らして愛銃を握り締めている彼女もまた、肉親を失った悲しみを知るが故に、親代わりであるベイカー市長の救出に命を賭けている1人なのだが。彼女の奮闘も虚しく、すでに青緑の怪人は触手が届く射程範囲内に到達してしまっていた。

「……!? まさか、これほど離れていても奴の触手は届くのか!? いかんッ、皆離れろッ! 奴の動きが変わったッ!」

 その状況に危機感を覚えていた彼女が、やむなく攻撃を中断して距離を取ろうとするよりも早く。己の間合いに入り込んでいたプロトタイプγは、解放戦線の予測を遥かに超える速度で触手を伸ばして来たのだった。粘ついた液体を帯びた触手が朔夜の足に絡み付き、瞬く間に捕らわれてしまう。

「ひっ……!? きゃあぁっ!」
「しまっ……うわぁあっ!」

 ニッテ達の読みを大きく凌ぐ射程距離の長さと、挙動の速さ。それらに翻弄されるがまま、朔夜を含む解放戦線の美少女兵士達は、そのほとんどが一瞬のうちに触手に絡み付かれ、身動きが取れなくなっていた。

「不味い、皆がっ……きゃあぁあっ!?」

 想像以上に長く伸びて来た触手の動きに驚愕しながらも、ニッテ達主力メンバーはコンバットナイフを引き抜き、仲間達の身体に纏わり付く触手を斬り落とそうとする。だが、そんな彼女達の豊満な肉体も、たちどころに触手に絡め取られてしまうのだった。

「ひっ……いぃっ!?」
「や、やめろ、離せぇえっ! さ、さわっ、触るなぁああっ!」
「きゃあぁあーっ!?」

 2本しかなかったはずの触手はいつしか何本にも枝分かれして、解放戦線の美少女達の肉体に厭らしく絡み付いている。ウネウネと不規則に蠢くその触手は、凹凸の激しい彼女達の扇情的な身体を、丹念に舐めるように這い回っていた。美少女達の柔肌に滲む汗も、隈なく舐め取ろうとしている。
 南米のアジトで研究されていた、完成版のタイプγがそうだったように。この「失敗作」の素体となった人間も、相当な「女好き」だったのだろう。その気になれば先ほどの戦闘員達のように一瞬で八つ裂きに出来るというのに、敢えてすぐには傷付けようともせず、ニッテ達の柔肌を味わおうとしている。知性を失っても素体の行動原理はある程度記憶しているため、このような挙動になっているのだ。

「……っ!? う、うそ、そんなところっ……や、やめろ、やめろぉおっ!」
「いやぁあぁああーっ!」

 その悍ましい欲望を反映させている、無数の触手。身体中を這い回るその感触に悲鳴を上げる女傑達だったが、当然ながらプロトタイプγの「拘束」はこれだけでは終わらない。無数に分裂した青緑の触手は、滑った粘液を帯びたまま彼女達の柔肌に纏わり付き、戦闘服の「内側」にまで滑り込もうとしている――。
 
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