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X ーthe another storyー

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第十三話 母親その十七

「事実だ」
「そうなのだな」
「何か漫画とかだとね」
 小鳥はその話をした。
「板垣さん酷い人だったりして」
「龍馬さんをいじめているな」
「子供の頃からね」
「上士の身分を嵩に来てな」
「龍馬さんのお友達にも酷いことするけれど」
「あれは嘘だ、板垣さんも立派な人だった」 
 封真は妹に雑炊を食べつつ答えた。
「まっすぐでな」
「そうだったのね」
「龍馬さんは器が大きくてな」
「あの人はそうした人だったの」
「やんちゃだったそうだが」
 幼い頃は結構な暴れ者だったらしい。
「だがそれでもな」
「悪い人じゃなかったのね」
「むしろ立派とな」
「言っていい人で」
「卑怯なことや残忍なことはしなかった」
「漫画と実際は違うのね」
「あくまでな」
 創作は創作、事実は事実だというのだ。
「そうだ」
「そのこと覚えておくことね」
「ああ、学校の授業には出ないがな」
「面白いからね」
「そして二人共今は東京を護っていてくれているか」 
 神威は自身の戦いのことから述べた、運命のそれを。
「そういうことか」
「そうなるな」
「そうか、会ったことはない人同士でもか」
「想いは同じだな」
 まさにというのだ。
「今は」
「東京そして世界を護る」
「その想いはな」
 こうした話をしながら雑炊も食べてだった。
 その後でだ、神威は帰ることにしたが二人は彼を玄関まで見送った、そのうえで二人に対して微笑んで話した。
「また明日な」
「うん、お弁当持って来るわね」
「頼む」
 小鳥に笑顔のまま応えた。
「そしてだな」
「また一緒に食べようね」
「そうしよう」
「そして夜はだ」
 封真はこちらの話をした。
「こうしてだ」
「三人でんだな」
「食べよう、いいな」
「わかった、ならな」
「また明日だ」
「一緒に食おう」
「そして話をしよう」
「そうしていこう」
 こうした話をしてそうしてだった。
 神威は二人と別れ家を後にした、今は満ち足りた気持ちで家に帰ることが出来た。


第十三話   完


                     2023・1・23 
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