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近くに飲食店が多いので

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第一章

                近くに飲食店が多いので
 早乙女飛鳥は大学生である、今は大学の近くの姉の陽菜のマンションの部屋で姉と同居している。きりっとしたボーイッシュな感じの顔で黒髪はさらさらで短くしている、背は一六三位で均整の取れたスタイルである。
 部屋は大学と目と鼻の先で近くに飲食店が多くアルバイト先もすぐに見つかりそちらへの行き来も楽で部屋も快適で最高に思えた、だが。
 飛鳥はある日姉に大学の講義とアルバイトが終わってから尋ねた。
「何でうちゴキブリホイホイとホウサン団子あちこちに置いてるの?」
「何でって決まってるでしょ」
 姉は妹に即座に答えた、背は一六〇程で顎が尖った顔で艶やかな目をしていて紅の唇にも色気がある。眉は細く長い。色白で背は一六〇程で結構なスタイルだ。
「ここ多いのよ」
「多いってまさか」
「ゴキブリがね」
 姉は一言で話した。
「多いのよ」
「そうなの」
「だからね」
「ゴキブリホイホイ置いて」
「それでホウサン団子もよ」
 これもというのだ。
「あちこちにね」
「置いてるのね」
「それであんた来てからまだだけれど」
「何?まだあるの?」
「定期的にバルサンも焚くから」
「そこまでするの」
「だから多いから。どのお部屋でもやってるわよ」
 姉はさらに話した。 
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