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おぢばにおかえり

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第七十三話 態度が少しその二十五

「凄く優しくて気遣いの出来る穏やかな」
「そんな人ですか」
「ご自身がせっせと動くね」 
 ひのきしんも真面目です。
「熱心な方よ」
「おみちにも熱いですか」
「意地悪なところなんか全くないわ」
「先輩はいつもそう言われますね」
「一年間ずっと一緒にいたからわかるわ」
 同じお部屋にいてです。
「そのことは私が保証するから」
「先輩がそう言われるなら」
「信じてくれるわね」
「はい、それに嘘吐いてるお顔でないですし」
「わかってくれたら何よりだけれど」 
 それでもです。
「新一君はまた嫌い過ぎだから」
「お話聞いただけで嫌うことはもっとよくないですね」
「そうよ、だから嫌わないでね」
「あの人達は」
「高井先輩も佐野先輩もいい人達だから」
「そうなんですね、そういえば」
 ここで新一君はこうも言いました。
「お二人共大教会は大阪なんですね」
「そうよ、高井先輩は千日前の方の大教会の所属なの」
 そちらの直属です。
「佐野先輩の教会の所属の大教会は此花の方にあるわ」
「此花ですか」
「それでその大教会は奥華から出たのよ」
「そうだったんですか」
「その縁もあって」
 それで、です。
「私佐野先輩ともね」
「仲がいいんですか」
「吹奏楽部でも色々よくしてもらったわ」
「あの人もいい人なんですね」
「確かにそうしたことがあったかも知れないわ」
 この人がその失恋騒動のご本人とのことなのでこう言いました。 
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