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X ーthe another storyー

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第十二話 風使その十二

「ハヤシライスも」
「実はお弁当を頂いていて」
「お昼にはなのね」
「実は剣道部に入部しまして」
「だから最近帰りが遅いのね」
「誘われて入りましたが」
 それでもというのだ。
「やればやる程上達して」
「周りの子達もいいと言ってくれるわね」
「筋がいいと、それで」
「毎日ね」
「朝練も出て」 
 そうしてというのだ。
「励ませてもらってます」
「いいわ、それもね」
「楽しいということですか」
「楽しく思うからね」
 それ故にというのだ。
「人はやるのよ」
「そうですか」
「そして楽しいと思うことも」
 このこと自体もというのだ。
「とてもね」
「いいことですか」
「だから人間としてね」
「僕もですか」
「部活に励んで」
 そうしてというのだ。
「食べてね」
「楽しめばいいんですね」
「お友達とお話してもよ」
 このこともというのだ。
「楽しいならね」
「はい、何かです」
 哪吒は少し上気した様な顔になって庚に答えた。
「それもです」
「いいのね」
「はい」
 こう答えたのだった。
「こちらも」
「それならよ」
「お話もですね」
「していくといいわ」
「楽しむことですね」
「そして喜んで」
 この感情のことも言うのだった。
「悲しんだり怒ることもね」
「いいですか」
「感情を知って」
 そしてというのだ。
「経験することはね」
「そうですか」
「まあ悲しんだり怒ることは避けたいところですね」
 遊人は笑って述べた。
「やはり笑顔でいられる方がいいです」
「そうですか」
「はい、僕としては」
 哪吒にトーストを食べつつ応えた、彼はチョコレートを塗っている。
「そう思います」
「笑顔でいられたら」
「それで、です」
 まさにというのだ。
「一番です」
「そうですか」
「ですから」
 それでと言うのだった。
「哪吒君も颯姫さんも」
「笑顔でいられれば」
「いいんですね」
「はい」
 二人に話した。
「まさに」
「私は笑うことは」
「ないですか」
「これまで」
 颯姫は無表情のまま目玉焼きを食べつつ応えた。 
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