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真恋姫を駆けた男

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部隊設立?

~真紅狼side~
「う~~む。荀彧には何を創るべきか・・・悩むな~。」


と移動しながら創るものに悩む、俺。


「ネコミミっぽい被り物があるから、『ケット・シー』は確定だろ。あとは何にするかな。」


そんなことを悩みながら、華琳の私室の前まで来た。


「華琳、居るか?」
「はい、居ますよ。」
「失礼するぜ。・・・と仕事中だったか。」
「いえ、もう終わりましたので。」
「そうか。先程話した件覚えてるか?」
「はい。部隊の設立ですよね?」
「そうだ。先程言ったけど、部隊の数は五つ。今のところはだけど、総隊長は俺が務め、その下に五人の部隊長が在り、さらにその下に部下が付くってことにしようと思ってる。」
「何故、いきなりそんなことを?」
「春蘭との手合せを覚えているか?」
「ええ、衝撃的な手合せだったので・・・」
「そんなにか?」
「それほどです。」


こんなので驚いていたら、身が持たないぞ?


「まあ、いいか。それは置いておき、あの手合せが終わった後「あと四つほどある」って言ったよな?」
「はい。・・・・まさか?」


お、気が付いたみたいだな。頭の回転が速いなぁ。


「想像通りだ。」
「つまり、あと残りの四つと前のを合せて五つの部隊を創るってことですか?」
「そうだ。言っておくが、一つ一つの部隊の戦闘法は変わるぞ?」
「・・・他の四つはどんなのですか?」
「見たいの?」
「はい。是非。」
「・・・まだ、他人には見せたくないから、ここでいいか?」
「どうぞ。」
「んじゃ、まずは『奥州筆頭』!!」


と俺は言い、BASARA2の伊達政宗をイメージし、その姿になった。


「こんなモンだ。」
「この武器は何です?」
「これは“刀”という武器だ。」
「“カタナ”ってなんです?」
「簡単に言えば、俺の住んでた国の主流武器かな。侍が使っていた武器だ。命の次に大事なモノで『刀にはその“侍の魂”が宿る』っていう言い伝えがある。」
「そうなんですか・・・しかし、簡単に折れそうですね。」
「使い方によるな。」
「使い方一つで変わるものなんですか?」


武器なんてどれも一緒なんて顔をしているな。聞いてみるか。


「変わるぞ?・・・華琳は“剣”と“刀”の違いが分かるか?」
「いえ。」
「簡単な講座だ。最初は剣から、剣が対象の物を切るときには“押して切る”んだ。もっと簡単に言うと、力任せに切るって言った方がいいな。だが、刀は違う。そんなことをすれば、刃はダメになるし最悪折れる。刀が対象の物を斬る際は“裂いて斬る”んだ。力の入れ方や斬り方などの技術が必要になってくるが、習得すれば首を斬ることなんて簡単にできるぞ。骨ごとバッサリいく。」
「そこまで出来るんですか?」
「出来る出来る。習得すればだけど。」
「・・・部隊長は誰に?」
「雅にやってもらいたいんだが了承は後からだな。断られたら俺が兼任する。」
「・・・(大丈夫だと思いますが」


なんか呟いていたがまあ気にしない。


「この部隊は、主に接近戦(インファイト)で戦う。だから、敵の攻撃を捌く技術も必要だな。」
「次は?」


お次は、アレか。


「『闘魂絶唱』!!」


BASARA2の真田幸村の姿に変わった。


「・・・二槍ですか?」
「片手に一本ずつ持ち、中~遠距離からの戦闘法だ。これは片手で槍が扱えることが重要だな。」
「大変そうですね。」
「だが、慣れてもらわないとな。ちなみに今言った二つの部隊は馬も乗りこなして貰うことになる。」
「馬もですか?」
「騎馬隊としても強いからな。」
「では、次を。」
「ちゃっちゃと進まないと時間だけが過ぎていくからな。」
「そうね。」


「次は前見せたヤツだ。『絢麗豪壮』!!」
「これは・・・武器に振りまわされないってことが重要ですか?」
「そうだ。あとはこれを持てるようにすることだ。一応、部下たちには軽いモノを渡すが慣れていったら、元の重さに戻していくつもりだ。一対多のときに役に立つな。一人で、五、六人は相手にできるようになるだろ。」


「次は『天衣無縫』!!」
(イメージはBASARA2のコス2のイメージで。)


「これも槍ですが、先が変わってますね。」
「これは“碇槍”だから。」
「“碇槍”?」
「槍に鎖が巻きついているだろ?これと先っちょは繋がれていて、切り離しが可能なんだ。だから、届かない相手にも振りまわせば届くし、地面や岩なんかに刺したまま敵にぶつけることも出来る。」
「敵の意表を突くには最適な武器ですね。」
「おう。便利だ。あとは工作を行って戦況をこちらに引き寄せるといった裏工作をも担当する。」
「・・・治水事業とかいいかも」
「そういう工業をも副業とするつもりだ。」
「では最後ですね?」
「ああ。」


「最後だ『征天魔王』!!」
(これもコス2をイメージしてくれ。by作者)


「これは何ですか?」


と言って、銃に興味があるようだ。


「これは“銃”というんだが、造れないからちょっと無理だな。代わりに連射弓を作ろうと思っている。」
「連射弓?」
「普通の弓は一本ずつ撃っていくのに対して、連射弓はあらかじめ何本かストックを持ち、それが無くなるまで撃っていくという物だ。」
「・・・便利ね。」
「ただ、欠点があってストック無くなれば撃てないということだ。だから、ここは代わりに“気”を扱って戦う部隊にしたい。」
「“気”ということは先程入った、凪に任せるつもりですか?」
「まあ、本人が了承すればな。ここの部隊も接近戦だが、ここは超近距離格闘戦(スーパーインファイト)だ。求めるのは“気”が扱える者と死の恐怖を克服するして、相手の懐に潜り込むことだ。」
「懐ですか?」
「格闘だからな。直接ぶつけなきゃならないし、敵の放ってくる死の恐怖に打ち勝てなきゃ潜り込むどころか動けないからな。」
「一番危険な部隊ですね。」
「だが、両方武器を失ったときに格闘戦に慣れておけば、勝てるぞ。さて、こんなもんかな? どうだ、華琳。設立したいんだが構わないか?」
「・・・一つ聞いていいですか?」
「なんだ?」
「どうして、兄さんは独立せず、私の元で働くんですか?」
「どうしてって、それはな、華琳に義母さんに“家族”ってものを再び与えてくれたからだな。・・・俺話しただろ? 家族が居ないって。」


黙って聞く華琳。


「二度と取り戻せないモノだと思っていたんだけどな、それを取り戻してくれたし、何より前よりもこの生活が楽しいからだな。」
「楽しい・・・ですか?」
「復讐してあとは虚しさだけが残ったんだが、華琳達と会ってから充実した毎日が送れているから、だから、華琳の元に居るんだよ。・・・義母さんに尽くそうと思ったんだが亡くなってしまったから、お前に死ぬまで尽くしてやろうと思ったのさ。」
「・・・・・・・・・・・・」
「まあ、そんなもんってうおっ!?」


華琳がいきなり抱きついてきた。
何故に!?
その時、華琳には聞こえなかったが、俺には聞こえた。扉が微かに「ミシミシ」って言う音が聞こえた。
・・・・外でアイツ等聞いてやがるな。
~真紅狼side out~


~華琳side~
兄さんは部隊設立の内容を楽しそうに語っていた。
将軍だから、部下を持つことは当たり前だが、まさか部隊を持ちたいというとは予想できなかった。
各部隊の特徴を聞いていくうちに、一つ疑問が浮かんだので聞いてみた。


「どうして、兄さんは独立せず、私の元で働くんですか?」


そう、兄さんの力があれば、曹家に居なくても天下を取れる実力だった。
そんな疑問に対し返ってきた答えは兄さんの“想い”というより“夢”のように聞こえた。
しかも、最後に「お前に死ぬまで尽くしてやろうと思ったのさ。」と反則のようなことを言ってきた。
だから、私は兄さんに抱きついた。


「うおっ?!」
「ずるい。・・・ずるいですよ、兄さん。」
「ずるいって何が?」
「分かってる癖に。そんなことを言われると私が反論できないのを。」
「・・・まぁな。」


と兄さんはおどけて笑っていた。
本当にずるい。
私は無意識のうちに兄さんに顔を近づけていき、キスしようとしていた。
兄さんも最初は躊躇いながらもいたが、近づいてきた。
あと、少しのところで突然扉が飛んだ。


「「「だめだああああああああああああああ~~~~~!!!」」」
~華琳side out~


~真紅狼side~


「ずるい。・・・ずるいですよ、兄さん。」


と華琳は言ったあと顔を近づけてきた。
え、ちょ、マジで!?
キスするの?!
そんなことしたら、外で聞いてる連中が乱入してくるのが目に見えてるんだけど。
だが、待たせてるのもマズイからフリをするか。
あと5cm、2cmとお互いの顔が縮まっていくと同時に、扉が「ミシッ!」、「ミシミシィ!!」と聞こえてくる。
1cmというところで、扉が飛んで来た。


「「「だめだああああああああああああああ~~~~~!!!」」」


反応はしたが、対応が遅れて、顔で受ける羽目になった。


ドガッ!


「いってぇ~~!!」
「なんで、ここに居るのかしら?雅、春蘭、秋蘭、桂花、季衣、稟、風、流流、凪、沙和、真桜?(怒)」


全員居んのかよ!!


「え、え~っとそれはですね・・・」


と口ごもる一同。


「おおかた、春蘭か荀彧が覗き見みしてたのが、次第に人が集まったってところか?」


この一言で全員が挙動不審になった。


「まあいい。ところで、雅、凪、沙和、真桜。お前ら部隊長にならないか?」
「「「「え?」」」」
「元々、声をかけるつもりだったんだが、どうだ?」
「やるよ。真ちゃん」
「是非、やらせてください。」
「そうか、後の二人はどうだ。」


と悩む二人。
二人で話し合っているようだが決意が決まったようだ。


「やるで!」
「私も。」
「よし、四つは決まったな。」
「あと一つはどうするの?」
「そこは適任者が出るまで俺が兼任する。各部隊の名も決めてある。」
「どんな名なの?」
「先程、四つのスタイルが見せただろ?それからイメージしたものだ。」


『蒼龍隊』、『紅虎隊』、『翠鳳隊』、『紫鮫隊』、『黒獅子隊』


「この五つだ。そして、戦闘法をこの四人に当てはめるとこうなる。」


『蒼龍隊』・・・雅

『紅虎隊』・・・沙和

『紫鮫隊』・・・真桜

『黒獅子隊』・・凪


「というわけだ。『翠鳳隊』は俺が受け持ちだ。いいか?」
「「「「はい。」」」」
「それから、各隊が分かるように陣織を創っておくから期待しててくれ」
「こんな状況を余所に言うけど、一番最初にこの部屋を覗き見したのは誰?」


本当に流れをぶった切るな。
全員が荀彧を指差した。


「そう、桂花貴方なのね。これはお仕置きが必要ね。」
「は、はい♡」


なんで、顔が赤くなってんだ?
それをよそに秋蘭と雅が寄ってきて耳打ちしてくれた。


「真ちゃん、あのね。」
「真紅狼、あのな赤くなっているのはある理由があるんだ。」
「理由?」
「うん、華琳様はたまに閨を私たちの内の誰かと過ごす時があってね。」
「桂花はそれに呼ばれたのだ。」
「・・・・それ本当?」
「「本当」」


・・・義母さん、華琳が変な方向に育ってしまった。
八年間も放っておいた俺が悪いのか? そうなのか?


「ダメージを負ってますね。」
「負ってるね。」


orzになっている俺だったがよろよろと立ち上がり、もう一つ提案した。


「華、華琳。俺の家造っていい?」
「家ですか?」
「そう、家。俺の住んでた時の家。」
「・・・興味あるからいいですよ。ただし、完成したら呼んでください。」
「分かった。明日から、造るか。あと、募集もしないと。」
「ということで皆、それぞれの仕事に戻りなさい。」


部屋から出ていくメンバー、俺も家を建てるため、土地の見極めしようと出ていこうとしたら、華琳に囁かれた。


「兄さん、さっきの続きはまたどこかで・・・。」


・・・・マジっすか?
~真紅狼side out~ 
 

 
後書き
キスすると思ったか!?
しねぇよ!!
でも、近いうちにするつもりだけど・・・


「ちょっとマテや、作者ぁ!!」


どこから入って来た!?


「気合でなんとかなった。」


気合、SUGEEEEE!?


「さっきの事、本当か?」


もう一人増やすつもりだけど・・・


「止めてくんない?!」


だが断る!!


「よろしい、ならば戦争だ!!」


ドガッ!バキ!ドガガガガッ!


華琳「なにやら二人が暴れているけど、これで終わりよ。また次回を待ってね」  
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