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夢幻水滸伝

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第二百八十九話 チェサビーク湾海戦その五

「ホーソーンは総攻撃に来るな」
「そうしてきますか」
「アナポリスに湾の全艦艇を集結させてる」 
 ジェーンにまずはこのことを話した。
「そして航空機もアナポリス近辺の空港に集結させてる、中爆撃機までな」
「中爆撃機もですか」
「何故その種類の爆撃機を使うか」
「艦隊への攻撃だけやなくて」
 ジェーンもここではっとなって言った。
「それと共に」
「そや、機雷もや」
 これもというのだ。
「撒いてな」
「そうしてですね」
「攻撃を仕掛けてくる」
「全艦艇と機雷を以て」
「そや、艦隊決戦をな」
「ホーソーンさんは挑んできますか」
「そうしてくる、それやとな」
 メルヴィルは強い声で言った、今二人はニュージャージーの甲板にいるが二人でそこを歩きつつ話している。
「わし等もや」
「迎え撃ちますね」
「ああ、しかし今はな」
「敵に気付いていない風にですか」
「装う、ただ対策は今からな」
「講じておきますね」
 ジェーンは言った。
「そうしますね」
「そや、まずは機雷や」
 これの話をするのだった。
「それの対策をや」
「進めますか」
「そうするで、既に航空戦力は東岸に集結させてるしな」
 艦載機ではないそちらのというのだ。
「今は普段通りの偵察、哨戒位しか動かさんが」
「やはりホーソーンさんに気付かれへん様に」
「そうするけどな」
「準備はですね」
「するんや、そしてな」
「敵が来れば」
「その時はな」
 メルヴィルはジェーンににやりと笑って話した。
「まさにや」
「総力を以てですね」
「敵にあたるで、ええな」
「わかりました、ほな」
「準備に入るで、ここで勝ったらな」
「チェサビーク湾は完全に僕ちん達のものになり」
「アナポリスもや」
 戦略目標であるこの街もというのだ。
「手に入るで」
「そうなりますね、ほな」
「ああ、準備に入るで」
 こう話してだった。 
 メルヴィルは密かに迎え撃つ準備に入った、そうして今は湾の東岸に艦隊を集結させて停泊させていた。
 ホーソーンは戦力を集結させていった、そして。
 それが整うとだ、彼は全軍に告げた。
「全艦艇錨を上げるんや、そして航空機もや」
「出撃ですね」
「全機そうですね」
「動ける機体はな」 
 それこそというのだ。
「全機や、そして中爆撃機はな」
「敵艦隊の攻撃よりもですね」
「機雷の散布ですね」
「それに用いますね」
「そや、爆撃機はそれも出来る」 
 機雷の散布もというのだ。
「それを使わん手はない」
「そやからですね」
「ここはですね」
「それを行い」
「そのうえで」
「機雷を撒いて海流に乗せてな」
 そうしてというのだ。 
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