ヘタリア学園
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第千百二十話 もらえなかった人
第千百二十話 もらえなかった人
皆日本から猫耳を貰ってそれぞれ着けて遊んでいます。それはスペインとキューバも同じです。キューバは何か随分と男らしい感じですがここでふとスペインに言われるのでした。勿論彼も猫耳を着けています。
「誰か貰ってないのおったか?」
「あれっ、そんなのおったか?」
キューバはスペインの今の問いに首を傾げました。
「とりあえず皆に行き渡ってるだろ?」
「御前の友達で誰かおらへんかったか?ほら、誰かおったやろ」
「俺の友達で?」
こう言われても首を傾げるばかりのキューバです。
「俺の知ってる奴は誰も着けてるで」
「あれっ、そうやったか?」
「北欧の連中も確か貰ってるぜ」
キューバはこのことも確かめていました。
「だからそんな奴は誰もいなかったと思うで」
「そうやったかな。ほな俺の気のせいか」
「そやろ。じゃあ兄貴」
「ああ、今から御前の家でな」
「アイスもリキュールもあるで。楽しくやろか」
実はこの二人の仲はそんなに悪くなかったりします。それである人のことを完全に忘れて二人でお酒とアイスクリームを楽しむのでした。
そしてこの時。ある人が自分の家で一人へこんでいました。
「何で僕だけ日本さんに忘れられるんだろう、いつもいつも」
カナダでした。彼は完全に忘れられていました。
第千百二十話 完
2009・12・19
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