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X ーthe another storyー

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第九話 風使その四

「貴女は少し右肩の筋肉を鍛えることよ」
「そうすればいいの」
「ええ、足腰の筋肉は出来ているから」
 そちらは安定しているからだというのだ。
「後はね」
「右肩なの」
「もっと言えば上半身ね」
 こうも言うのだった。
「そちらを鍛えるとね」
「もっとよくなるのね」
「スマッシュの威力とスピードがさらについて」
 そうなってというのだ。
「よくなるわ」
「わかったわ、それじゃあ」
「ウェイトトレーニングと腕立て伏せを増やしたら」
 颯姫はトレーニングの話もした。
「そうしたらいいわ」
「じゃあそうするわね」
「ええ」
 無表情で話す、だが。
 その話を聞いてだ、部員達は話した。
「流石よね」
「よくわかってるわね」
「いつも的確にアドバイスしてくれるからね」
「助かるわ」
「トレーニングの方法までお話してくれるし」
「八頭司さんがいてくれて」
「うちの部は助かってるわ」
 こう言うのだった、だが。
 颯姫本人は気にしなかった、それで地の龍の集まりでも言うのだった。
「当たり前のことを言っているだけだから」
「それでなんですか」
「ええ、気にすることはね」
 共にお茶を楽しむ哪吒に応えた。
「私はないわ」
「そうですか」
「感謝されてるけれど」
 それでもというのだ。
「感謝もね」
「別にいいですか」
「全くね」
 こう言うのだった。
「私は」
「そうですか、感謝ですか」
 哪吒はその言葉に反応して言った。
「僕は最近です」
「感謝しているのかしら」
「誰かに何かしてもらったら」
「その時はなの」
「心が明るくなる様な」
 そうしたというのだ。
「気持ちになります」
「そうなの」
「どうも」
「それが感謝ですよ」 
 遊人は微笑んで応えた、庚も交えてテーブルを囲み紅茶を飲み三段のティーセットを楽しんでいる。
「まさに」
「そうなんですか」
「はい、何かをしてもらって」
 そうしてというの。
「明るくなる、それ嬉しいということで」
「嬉しいですか」
「そう思うことはです」
 まさにというのだ。
「感謝しているということです」
「そうなんですね」
「そして感謝すれば」
 遊人はさらに話した。
「お礼を言うことです」
「有り難うとですね」
「はい」
 まさにというのだ。 
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