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X ーthe another storyー

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第八話 記憶その十一

「僕としてはです」
「その人達ともでっか」
「仲良く出来れば」
 にこりと笑って話した。
「嬉しいですね」
「そう言われますか」
「はい、それではですね」
「神威と一緒にですか」
「封真さんという人のお家にお伺いして」
「一緒に飲んで食べて」
 そうしてというのだ。
「楽しくやって」
「親睦を深めるのですね」
「そうしましょう」
「わかりました、では」
「その時は楽しく」
「過ごしましょう」
 こうした話をしてだった。
 空汰は彼が中心となってこの話を進めていった、それで神威のアパートにも行って彼にも話をするのだが。
 神威はほんの少し笑ってだ、空汰に言った。
「お前に任せる」
「お前の意見はか」
「特にない、ただな」
「ただ?」
「俺も反省した」 
 こうも言うのだった。
「自分で心を閉ざしてもな」
「何もならんってか」
「そうして運命を避けようとしてもな」
「避けられんってか」
「わかった」
 このことがというのだ。
「よくな」
「それでか」
「もう小鳥とは距離を置かない」
 決してというのだ。
「封真ともな」
「二人と一緒にか」
「生きてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「護りたいんやな」
「そう考えている」
 今はというのだ。
「そのうえでどうするかもな」
「天の龍になることもか」
「決めたい」
「そうなんか」
「貴方の選択は二つあるけれど」
 空汰と一緒に来ている嵐が言ってきた。
「地の龍になる選択もあるわ」
「そうだな」 
 神威も否定しなかった。
「わかっている」
「だから」
「どちらもだな」
「貴方が選ぶことになるわ」
「俺はまだ地の龍を知らない」
 彼等のことはというのだ。
「知っているのはな」
「私達だけね」
「そうだ、両方知ってだ」
 そうしてというのだ。
「小鳥も封真も護れるのならな」
「地の龍もなの」
「選ぶかも知れない」
「そうなのね」
「あくまでだ」
 神威は確かな声で言った。
「俺はだ」
「お二人を護りたいのね」
「人間や地球のことを考えているが」
 龍として、というのだ。 
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