X ーthe another storyー
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第七話 沖縄その十三
「何でもな」
「それで一緒になんだ」
「食べるぞ、いいな」
「じゃあまた」
「お前は人間だ」
祖父は頬笑みまた哪吒に話した。
「何度も言うがな」
「生まれたのは確か」
「そうだ、他の人とは違う」
隠さずに話した、実は既に話していた。哪吒は自然に生まれたものではなく両親の精子と卵子から人口的に造られた命であると本人に。
だがそれでもとだ、祖父は哪吒に話した。
「しかし人間の心を持っているならな」
「それならなんだ」
「紛れもなくな」
それこそというのだ。
「人間だ、そしてお前もだ」
「人間なんだ」
「人間の心があるからな、だからだ」
「地の龍でも」
「人間としてな」
この立場でというのだ。
「生きるんだ、いいな」
「そうして遊んでもいいんだ」
「存分にな」
「じゃあそうしていくから」
「それでいい、それでおかわりはどうだ」
哪吒が一杯食べ終えたのを見てどうかと声をかけた。
「もう一杯な」
「いいかな」
「好きなだけ食べることだ」
ここでも優しい声をかけた。
「食べられる時はな」
「それじゃあ」
「そして学校でもあちらでもな」
「人とだね」
「話をしてな」
そうしてというのだ。
「親しくしていくことだ」
「そうしていくよ」
「是非な」
「こうしていると気分がいいし」
「そうか、いいか」
「凄く」
実際にとだ、哪吒は答えた。
「本当に」
「それは何よりだ、ではな」
「これからも」
「交流していくことだ、友達もな」
「持てばいいんだ」
「今まで持っていなかったがこれからはな」
哪吒の目を見て話した、見ればこれまで感情が見られなかったが今は少しだが嬉しさがあるのがわかる。
「持てばいい」
「地の龍の皆を」
「そして他にもな」
「そうしていけばいいんだ」
「学校でもな」
「わかったよ、お祖父様」
哪吒は口元をほんの僅かだが綻ばせて応えた、そして学校に行くとだった。
クラスメイトに挨拶をした、するとクラスの誰もが驚いた。
「えっ、塔城が挨拶した?」
「嘘だろ」
「当てられた時以外喋らなかったのに」
「それがなんだ」
「喋ったんだ」
「嘘みたい」
「僕も喋るよ」
哪吒は驚く彼等に答えた。
「こうしてね。これからあらためて宜しく」
「あ、、ああこちらこそ」
「こちらこそ宜しく」
「これまでずっとやり取りなかったけれど」
「それでも」
クラスメイト達は戸惑いつつもだった。
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