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夢幻水滸伝

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第二百八十六話 ペンシルバニア州侵攻その九

「ただの暴れん坊のしょビッチじゃないわ」
「しょビッチとは一体」
「何でしょうか」
「あの人めっちゃ男好きやがガチバージンやからな」
 異性と手をつないだことすらない様なというのだ。
「そうした人やさかい」
「ああ、バージンで好き者なので」
「だからですか」
「しょビッチや、そういえば神具の兎も」
 因幡の白兎の話もした。
「あれでな」
「実は繁殖力が高くです」
「好色とされますね」
「そうや、それでただのな」
 碧についてさらに話した。
「しょビッチ、それで暴れん坊やないとな」
「言われましたか」
「左様でしたか」
「ああ、この防衛戦厳しいもんになるわ」 
 エミリーはこうも言った。
「ここを陥落させられたらピッツバーグにも向かわれるし」
「防ぎたいですね、エリーで」
「この街で」
「そうしたい、頑張ろうな」
 こう話してだった。
 エミリーは慎重な防衛線に徹底することにした、エリーの守りを固めそのうえで碧達の攻撃を防ぐことにした。
 だが碧の攻勢は激しく。
 瑠璃子達四人と供にだ、街を包囲したうえでその北東に戦力を集中させ大規模な砲撃そして術による攻撃に移った。
 自ら術を放ち城壁にぶつけるが。
 瑠璃子達四人にもそうさせてだ、こう言った。
「ええか、今はじゃ」
「はい、城壁を壊して」
「そうしてですね」
「そこからですね」
「城内に突入しますね」
「そうするんじゃ、ただしじゃ」
 碧は四人にさらに話した。
「ここで殲滅することないけえ」
「敵軍をですか」
「それはお考えやないですか」
「ほなですね」
「逃げたら」
「追撃はするが」
 それでもというのだ。
「ええのう」
「殲滅はせえへん」
「そこまではですか」
「ほな敵が逃げたらですね」
「追撃に移るということで」
「逃げる道も開けるんじゃ」
 城内の敵兵が撤退に移ればというのだ。
「ええのう、それもピッツバーグの方にじゃ」
「逃げる様にしますか」
「敵が逃げるなら」
「そちらに道を開けて」
「そのうえで」
「そうじゃ、あくまでじゃ」
 攻撃を見つつさらに話した、城壁は砲弾や術を防いでいるが揺れヒビが入ってきていてダメージを受けているのは明らかであった。
「敵を逃がすんじゃ、あとのう」
「あとっていいますと」
 瑠璃子は碧の今の言葉にすぐに察して言った。
「ひょっとしてエミリーさんのことですか」
「撤退の時になったらですね」
 紗枝も言ってきた。
「メデューサの首で退路を阻む軍を石にさせますか」
「それで神具も使ってですね」
 由香は彼女の銃の話をした。
「突破にかかりますね」
「それで後詰も務められますね」
 雅美は退く時の一番重要な場所の話をした。
「そうされますね」
「そうじゃ、突破口を開いてな」
 エミリーがというのだ。 
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