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おぢばにおかえり

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第七十二話 キャンバスライフその四十五

「またお会いしたらね」
「はい、その時またお願いします」
「阿波野のことも」
「こいつ結構お調子者なんですよね」
「そこが問題なですよね」
「けれどいい奴なんですよね」
「親切で思いやりもあって」 
 新一君のこともお話してくれました。
「親しい奴とは親しいんですよ」
「いつも笑ってて」
「そうなのね、大体私に接する時と同じかしら」
 新一君をちらりと見つつ思いました。
「それじゃあ」
「僕は誰にも態度同じですよ」
 新一君は私にこう答えました。
「嫌いな相手とは話をしないってことで」
「それで他の人には公平よね」
「そう接する様に務めています」
「嫌いな相手にもそうしてね」 
 このことは釘をさしました。
「いいわね」
「それはこれからですね」
「それでもいい奴ですよ」
「こいつが嫌いな相手って相当問題ある奴ばかりですしね」
 二人の子は私もこうも言ってきました。
「ですからこいつは嫌われてないです」
「女の子からも」
「確かにお調子者ですけれど」
「いつも笑ってますし」
「勉強も出来ますし」
「おみちのことも真面目ですから」
「大体詰所と一緒?ただね」
 新一君を見て思いました。
「女の子とお付き合いは」
「したいですね、是非」
 私を見て言ってきました。
「そう思っています」
「そうなのね」
「頑張れよ」
「その人とな」
 二人も私を見て言ってきました。 
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