X ーthe another storyー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二話 来訪その十九
「貴方の思われる通りです」
「左様ですね。そして地球もです」
「あるべきですね」
「ですから共にです」
「あるべきですか」
「そう思います、そして」
鏡護はさらに話した。
「丁様には観ていて欲しいです」
「これからのことを」
「きっとです」
「残るか滅びるでなく」
「笑顔でいられる」
そうしたというのだ。
「その様になります」
「そうですか」
「ですから」
それ故にというのだ。
「観ていて下さい、運命は決まっていないのですから」
「一つか二つではなく」
「無限にあり人は務めるとです」
「最善は無理でもですね」
「次善のです」
そちらのというのだ。
「運命に至れます」
「そうですか」
「ですから」
鏡護は言葉を続けた。
「ご安心を」
「わらわの憂いはですか」
「晴れるでしょう」
「最後はそうなりますか」
「必ず」
「そうなればいいですが。では」
「はい、またですね」
丁の言葉に応えた。
「夢の中に出て来てくれますね」
「そうさせて頂きます、夢はです」
これはというと。
「わらわにとってです」
「世界ですね」
「目は見えず耳は聞こえず」
そうしてというのだ。
「嗅ぐことも喋ることも出来ませんが」
「夢の中ならばですね」
「それが全て出来ます」
そうであるというのだ。
「まさにわらわの世界です」
「だからですか」
「再びです」
鏡護の言う通りにというのだ。
「必ずです」
「来てくれますか」
「その様にさせて頂きます」
「それでは」
「そしてです」
鏡護にさらに話した。
「またお話しましょう」
「宜しくお願いします」
「はい、それと神威ですが」
「何かありましたか」
「彼の運命を知りました」
こう言うのだった。
「そうしてです」
「東京に来たのですね」
「はい、ですが」
それでもというのだ。
「あの様な態度であることは」
「その運命の為ですか」
「そうです」
まさにというのだ。
ページ上へ戻る