夢幻水滸伝
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第二百六十六話 決戦を選択その十二
「これからもな」
「左様ですね」
「政でな」
「その政で、です」
美蓮が言ってきた。
「どうにかしよと思いますと」
「やっぱり中国としてはな」
「統一された方がええです」
「そやな」
「これはこの世界でも同じですね」
「やっぱり中国は一つやないとな」
施も言うことだった。
「収まりがつかん」
「そうですね」
「具体的に言うと長江と黄河がや」
中国を象徴すると言っていいこの二つの大河がというのだ。
「一つの勢力の下にある」
「そやないとな」
「あきませんね」
「この世界でもな」
「それがこの国ですね」
緑麗も言うことだった。
「何といいましても」
「厳密に言えば淮水とかチュー川とか黒竜江とかな」
「他にも大きな川はありますが」
「何と言ってもや」
中国ではというのだ。
「黄河と長江がや」
「大きいです」
「そやからこの世界にも大運河がある」
淮水を仲介としてというのだ。
「これが物凄い流通を支えてるしな」
「どれだけ黄河と長江が大きいか」
「そしてこの二つの川を治めてこそな」
まさにというのだ。
「中国は一つや」
「そうですね」
「ほな絶対にですね」
花華は強い声で言ってきた。
「私達が」
「そや、決戦でな」
「決着をつけて」
「中国を一つにするで」
「わかりました」
「そういうことやな」
羅も言ってきた。
「ほな約束の時間にな」
「徐州でな」
「決着をつけような」
「そうしよな」
「そしてな」
「勝った方が中国の棟梁や」
「負けた方は副棟梁でな」
そしてというのだ。
「全ての星のモンはや」
「その棟梁達の下に入ってな」
「共に中国を治めるで」
「そうしよな」
「そしてや」
羅はさらに言った。
「中国を平和に豊かにしてな」
「そこから世界の統一も進めてな」
「その一つにした力で」
「世界を救おうな」
「まだこの世界を襲う危機は何かわかってへんが」
「全ての力を一つにしたらや」
「何とかなる筈や、いや」
羅はここで己の言葉を訂正して述べた。
「絶対にや」
「何とかするな」
「そや」
まさにというのだ、羅は強い言葉で言いそして施も強い表情で頷いた。そこにあるものは同じであった。
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