肥満は犬にとっても
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第二章
「ふわりの為にもな」
「ダイエットの為にも」
「そうしてやるんだ」
こう話してだった。
息子の洋介も入れて一家でふわりとせっせと遊ぶ様にしてだった。
ドッグランや泳ぎに連れて行った、そうして散歩以外にもふわりを運動させるとだった。
「体重元に戻ったわ」
「そう、よかったな」
「ええ、ふわりってよく食べるし」
「運動が充分でないとな」
「すぐに太るわね」
「そうだな、だからな」
それでとだ、夫は妻に話した。
「俺達はな」
「ふわりの体重もいつも気をつけることね」
「そうだ、太り過ぎはな」
「犬にとってもよくないわね」
「人間もそうだしな」
「そうね、ただふわりは太っても」
百合子は今はケージの中でくつろいでいる彼女を見て夫に話した。
「身体動かすのが好きだから」
「それでな」
「すぐに痩せられるわね」
「それがいいからな」
夫もこう言った。
「痩せさせやすいな」
「そうね、そのことは有り難いわね」
「そうだな、じゃあこれからもな」
「太ったと思ったら」
「遊ぶ時間を増やしたりな」
「泳がせに行ったりして」
「痩せてもらおうな」
妻に笑って話した、そして彼はふわりにも声をかけた。
「ふわりもそれでいいな」
「ワンワン」
ふわりは二人の話を聞いていた様だった、じっと話す二人をくつろぎながら見ていた。そうしてだった。
そのうえでだ、彼に声をかけると鳴いて応えた。彼はそのふわりを見てまた言った。
「運動が好きなのはいいことだな」
「そうね、ダイエット以外のことでも」
「じゃあこれからもな」
「運動してもらってさせることもね」
「していこうな」
夫婦で笑顔で話した、ふわりはそんな二人を黒い小さな目をきらきらとさせて座って尻尾を振って見ていた。
肥満は犬にとっても 完
2022・12・23
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