| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おっちょこちょいのかよちゃん

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

249 攻防敵わぬ劣勢

 
前書き
《前回》
 かよ子達は遂に杖を持っているとされるヴィクトリア女帝の元に辿り着き、本人と相対した。彼女が持っていたのは紛れもなくかよ子の杖だった。そしてヴィクトリアにアルバートと杖の争奪戦が始まる。ヴィクトリアはかよ子の杖を巧みに操り、アルバートと共にかよ子達を苦しめて行く。だがかよ子の武装の能力(ちから)がヴィクトリアを怯ませ・・・!? 

 
 大野達はアルバートに対抗する。 
「お前は俺達が相手してやる!!」
「ふ、小僧どもが、このアルバート様を舐めてもらっちゃ困るぞ」
 アルバートは剣を振るう。のり子の人形がアルバート大公を金縛りにした。
「ふ・・・、そんなもの通じるか!」
 アルバートが剣を振るう。金縛りがあっさり破られた。
「この剣もあの小娘の杖の能力(ちから)を加えているのだ」
 アルバートは剣を振る。振っただけで巨大な渦潮が幾つも現れた。
「ひええ〜、溺れ死ぬ〜!!」
 友蔵が悲鳴を挙げる。
「潮ならアタシが消してやるよ!」
 椎名が水の玉を出した。渦潮が小さくなって玉に吸収されていく。
「水の攻撃ならオイラも負けないブー!」
 ブー太郎は水の石の能力(ちから)を行使した。水で小さくなった渦が押し返され、アルバートを襲う。
(杉山、お前の力借りるぜ・・・!!)
 大野は雷の石を出す。雷がブー太郎が出した水に流れ入る。水と雷・二つの攻撃でアルバートを襲う。
「うおお!!」
「効いたか・・・!?」

 かよ子は次郎長一派と共にヴィクトリアと戦い続けていた。
「この!」
 お蝶が脇差を出す。鎌鼬(かまいたち)のような攻撃をヴィクトリアに喰らわす。
「ふ・・・!」
 だがヴィクトリアは己の肉体を杖で強化し、鎌鼬を拳で薙ぎ払った。
「そこだ!」
 吉良の仁吉が突進する。だがヴィクトリアが蹴りで弾き飛ばそうとした。
「力なら俺も負けん!!」
 仁吉は怯まなかった。ヴィクトリアの蹴りを己の手で受け止めたのだった。
「今だ、皆の者!」
「おし!」
 綱五郎がピストルを乱射する。
「な、ど、どけ!」
 ヴィクトリアは足を押さえられながも攻撃で銃弾を防御した。そして跳ね返した。その時、かよ子の武装の能力(ちから)が発動する。銃弾は誰にも当たらなかった。そして仁吉がヴィクトリアの足を掴んでいる間、大政が槍を、次郎長、石松、小政が切り込みに、かよ子が杖を取ろうと飛びかかる。
「纏めて焼き殺させてもらう!」
 ヴィクトリアは杖から炎を噴射させた。
「やられてなるか!」
 仁吉はヴィクトリアを投げた。しかし、ヴィクトリアは何とか地に足を付けた。
「肉弾戦ならまずお前とやってやろう!」
 しかし、何かがヴィクトリアの首を掠める。
「うおっ!!な、何だ!?」
「長吉!!」
 神戸の長吉がヴィクトリアに奇襲していたのだった。
「見えぬところから攻撃するのが俺のやり方よ!」
 だが、次郎長達が飛び掛かる。ヴィクトリアはすぐ様再び己に杖を向け、肉体強化を施し、侠客達の攻撃を撥ね退けた。
「隙をみせたね!」
 かよ子がヴィクトリアの背中に飛びついた。ヴィクトリアは肉体強化の術でかよ子を遠ざけようとする。だがかよ子もまた今度は己の武装の能力(ちから)を発動させた自分自身を防御した。
「放せ、小娘!!」
「絶対に離さない・・・!!私の、杖を、取るまで・・・!!」
 かよ子はいつも以上の執念を見せた。
「ええい、しつこい!!」
 だが、ヴィクトリアの格闘能力の方が一枚上手だった。かよ子はまた弾き飛ばされる。ヴィクトリアは丸鋸を杖から出現させる。
「いい加減にお前ら纏めて死ね!!」
 丸鋸が周囲にいくつも発射された。

 大野やブー太郎、まる子、のり子、スケッチブックの少女や隆盛、利通、そして椎名や関根はアルバートとの交戦を続ける。水と雷の攻撃でアルバートにダメージを与えたところだった。
「やったのか!?」
 皆が倒せたかどうか気になった。しかし、アルバートは五体満足でその場に立っていた。
「だ、駄目だブー!!」
 アルバートは皆の攻撃を全て剣で薙ぎ払っていたのだった。
「そんなんで私が倒せるのと思ったか、愚か者!!」
 少女は直ぐ様スケッチブックを開いた。
「全ての動物、出てきて!!」
 スケッチブックからライオン、トラ、鷹、鷲、ヒョウなど様々な動物が出てきてアルバートを狙う。しかし、アルバートは(ことごと)く剣で斬ったり、剣から鎌鼬を起こして斬り付けたりするので歯が立たない。
「ならこれならどうだ!?」
 利通が碁石を出す。
「鬼手!」
 利通の攻撃が襲う。しかし、攻撃が通る様子がない。
「ただのハズレか!」
「ハズレがどうか、よーく待つんだな!」
 その時、アルバートの足元から爆発が起きた。アルバートの脇腹に光線が襲う。
「鬼手とは、相手の意表を衝く事!足元を下から襲う攻撃など予想だにしなかったであろう」
「おお、凄いぞ!こんな攻撃もあるんじゃな!」
 友蔵が感心した。
「この野郎!!」
 アルバートは剣をもう一度振るう。剣から大量の落石が大野達を襲う。
「ギャアア、ま、まる子、逃げるんじゃ〜!!」
「え、お、おじいちゃん!?」
 友蔵がまる子の手を引っ張っ手その場を去ろうとする。しかし落石は容赦なく、逃げようとする友蔵とまる子の頭上にも落ちて来る。
「危ない!」
 のり子が人形の念力で落石の落下を制止させた。
「のりちゃん、ありがとう!」
「ももこちゃん、逃げちゃ駄目だよ!!」
「でも、私達の能力じゃこれもいつまでも()てないわ!」
 キャロラインが警告する。関根が忠治の刀で数々の石を粉砕する。椎名も水の玉で落石を押し流した。ブー太郎も水の石で石を押し流し、大野も草の石の能力(ちから)で木の葉の嵐を出して石を粉砕した。
「ふ、そんなんでも石は無限に出るぞ!」
 アルバートは剣で石を出す攻撃を続行した。
「ならばこれはどうだ。マガリツケ!」
 利通は碁石を掌に並べた。石が一部アルバートの方へと襲う。
「意味はないわ!」
 アルバートは剣を振り、自分に来る石を粉砕した。
「これでも駄目か・・・!!」
 利通は苦悩する。他の皆も石から己を防御するのに精一杯だった。

 かよ子達に向かってヴィクトリアが出した無数の丸鋸が襲う。
(あんなに鋸が・・・!?私はそんなに出せなかったのに・・・!?)
 だがそう考えている暇はない。かよ子の武装の能力(ちから)が直ぐに発動された。かよ子は自分に来る鋸を跳ね返し、次郎長や石松もまた刀などで丸鋸を払った。
「このやろ!」
 お蝶が脇差を振る。丸鋸が全て粉砕され、ヴィクトリアを遠距離で狙う。
「無駄だ!」
 ヴィクトリアがお蝶の攻撃を自身の肉体強化で全て払い除けた。
「こうなったら、最後の手段になるが・・・!!」
 石松は眼帯を外した。
「石松、あれを使うというのか!?」
 石松の目から神が現れた。金比羅宮の祭神を召喚する。だが、カール5世と戦った時とは異なり、全く別の神だった。
「あれは・・・!?」
「あれは崇徳院!嘗て父・鳥羽法皇に冷遇された挙げ句、保元の乱で讃岐に配流された皇族だ!その怨念を使うつもりなのだ!」
「ホトケなどくだらん!我がキリストの力に勝るものはないぞ!」
 ヴィクトリアは十字架を取り出した。崇徳院は怨念をヴィクトリアに向けるのに対して、ヴィクトリアは十字架で主・イエス・キリストの力を使って返り討ちを試みているのだった。
「石松、頑張れーー!!」
 かよ子は応援する。
「よし、他の者、今のうちにヴィクトリアを狙うのだ!」
「了解!」
 大政が槍から鉄の矢を何本も飛ばす、小政が高速でヴィクトリアを斬りに掛かり、お蝶も遠距離攻撃で脇差を振る。次郎長も刀を床に付けて床を爆発させた。
「これでも喰らえ!!」
 だがその時、何かが押し寄せる。かよ子も、次郎長一派も、アルバートと交戦している大野達も驚くものだった。
「え・・・、ゴジラ!?」
 ゴジラがその場にいた。さらに巨大な別の女性もいた。
「手伝いに来てやりましたぜ、女王さん」
 赤軍の和光晴生と岡本公三だった。
「ここで、赤軍・・・!?」
 かよ子は更に劣勢と化する事に心の中で絶望した。この女王とその大公だけでも厄介なのに赤軍の人間が介入されると勝ち目が更に薄くなってしまう。
「岡本、俺はアルバートと対峙してる奴を片付ける」
「よし、俺は女王を助けてやるぜ!マリア様!」
 マリアがヴィクトリアの十字架に呼応するように更に強化された。裁きの光が崇徳院を鎮めさせてしまった。
「何、う・・・!?」
「石松!」
 石松が神を行使した反動で倒れてしまった。
「次は嬢ちゃんの番だぜ!」
(こ、ここで、殺される・・・)
 かよ子はそう思った。だが、建物の壁が破壊された。
「な、何だ!?」
 龍が聖母マリアに噛み付いた。
「な、何だ、こいつは!?」
 龍に気を取られているうちにヴィクトリアが吹き飛ばされる。そして一人の女性が高速で飛び込み、ヴィクトリアの十字架をひったくって破壊した。
「は、離れろ!無礼者!」
 ヴィクトリアは飛びかかった者を蹴り飛ばした。
「あ、お姉さん達!!」
 上市、高田、ラクシュミーの軍が援軍としてヴィクトリアの館に辿り着いたのだった。
「貴女達、遅くなってすまない。援護に来たぞ!」
「お前は・・・、ラクシュミー!」
「憎きヴィクトリア女帝!今度こそは私が勝つ!!」
 イギリスの女王とインドの王妃が火花を散らす。 
 

 
後書き
次回は・・・
「神と神、女王と女王」
 杖の争奪戦にてかよ子達に援軍が訪れる中、ヴィクトリアのかよ子の杖による攻撃、そしてアルバートの剣、更には赤軍の和光が召喚する映画の怪獣達や岡本が召喚したマリアに苦戦してしまう。ヴィクトリアとラクシュミーとがぶつかり合い、そして岡本の聖母マリアに対抗できるものは・・・!? 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧