仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第五百三十一話 奇巌山へその十四
「本当に激しい戦いになるな」
「覚悟はもうしてるだろ」
「俺だってな」
横に来たユルセンに答えた。
「そうだろ」
「その意気だぜ、ここまできたんだ」
それならとだ、ユルセンも応えて述べた。
「だったらな」
「そうだ、気合入れていけよ」
「そうするな」
「皆いい顔になってるな」
ユルセンはこうも言った。
「その顔なら勝てるぜ」
「勝負は顔で決まるだな」
「ああ、聖闘士でもそんなこと言う奴いるだろ」
ユルセンはアルデバランに確認を取った。
「そうだろ」
「俺は知らないがかつてはな」
「そんなこと言う奴もいたな」
「ハーデスとの前の聖戦の時にな」
彼等から見ておよそ二百数十年前にというのだ。
「いた」
「そうだよな」
「ざんすと語尾に付ける口調だったらしい」
「そりゃまたわかりやすいネタ担当だな」
「青銅だったが」
聖闘士の格はというのだ。
「立派に戦ったとのことだ」
「ネタ担当でもだな」
「その様だな」
「そりゃいいことだ、おっさんもそこまでしねえとな」
「そのおっさんだが」
ミロが真剣な顔で言ってきた。
「今どうしている」
「ちゃんといるぜ、ただやっぱりな」
「戦いになればだな」
「最初から最後まで食うか寝るだからな」
「相変わらずか」
「おっさんはそうした奴だろ」
自分の飼い主である仙人のことをこう言うのだった。
「そうだろ」
「確かにな。我々は殆どの者が勤勉と言っていいが」
「おっさんだけはな」
「全くだな」
「聞こえておるぞ、わしは最後まで言われっぱなしか」
仙人はユルセン達の言葉に怒ってきた。
「全く。わしを何だと思っておる」
「だって何もしてないじゃない」
リンーディヴズの突っ込みも容赦がない。
「おじさんって」
「これでも天空寺の住職だぞ」
「食べて寝てるだけでしょ」
「それでもそうだ」
「あっ、何もしないで下さいね」
今度の容赦のない言葉は葉月クルミからだった。
「大惨事の元なので」
「ええい、わしはトラブルメーカーか」
「他の何だってんだよ」
またユルセンが言ってきた。
「核戦争後の世界の爺さんみてえだぞ」
「あっ、そやな」
きなこはユルセンの言葉に頷いた。
「おっさん何に似てるかって言ったらや」
「あっちの世界の爺さん達だよな」
「何かしたらそれがいらん揉めごとの種になるな」
「トラブルメーカーだろ」
「それおっさんもやしな」
「だからだよ」
まさにその為でというのだ。
「おっさんにはな」
「食っちゃ寝でいてもらうんだな」
「そうしたらああなったら駄目って反面教師にもなるからな」
その効果もあるというのだ。
「だからな」
「おっさんは何もせんでええ」
「というかするななんだよ」
まさにというのだ。
「それでずっといて欲しいんだよ」
「そういうこっちゃな」
「ああ、本当にそうあって欲しいぜ」
「おっさん、そうらしいぞ」
氷室は全身ピンクのラメ入りの燕尾服とシルクハット姿で言ってきた。
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