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夢幻水滸伝

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第二百六十一話 成都に向けてその九

「今度は両岸の敵兵達をや」
「攻めてくな」
「そうするで」
 こう言うのだった。
「そしてや」
「両岸でも勝ってやな」
「そこを掌握してな」
「いよいよ敵の本軍の水軍を攻めるな」
「戦は順番や」
 それが大事だというのだ。
「そやからな」
「ここはやな」
「そや、次はな」
「両岸の陸の軍を攻めて」
「倒すな」
「あっちは敵は緑麗ちゃんが率いてる」
 その様にしているというのだ。
「あの娘は右側におる」
「そっちの岸には紅美ちゃんがおるな」
「それで左には白がおるな」
「今右側は互角でや」
 戦局の話もした。
「左側は圧倒してる」
「ほなやな」
「左側の空からの援護は多少でな」
「右側をやな」
「援護するで」
 空からというのだ。
「ええな」
「ほなな」
「攻めてくで」
 こう言ってだった。
 施は左の岸辺には多少の戦力を向けてだった。
 郭と共に右側に向かった、そうしてだった。
 緑麗が率いる軍勢を空から攻撃した、爆撃を行い空から銃や弓矢を使った遠距離攻撃を行っていき。
 戦力を奪っていった、爆弾が兵も物資も吹き飛ばしてだった。
 空からの銃撃や矢、術での攻撃が続いてだった。
 緑麗達が率いる兵達は次々に倒されていった、それを見てだった。
 緑麗は苦い顔になり兵達に問うた。
「左の岸辺はどうなってる?」
「壊走寸前です」
「そうなっています」
「白様の攻撃を受け」
「空からも攻撃されてです」
「そうか、ほなな」
 緑麗はそれを聞いて話した。
「もう左は撤退や」
「そうしますか」
「そちらは」
「もうですか」
「これ以上損害出してもな」
 例えそうしてもというのだ。
「意味ないわ」
「そうですか、では」
「そちらは撤退させ」
「そうしてですか」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「何とかここはな」
「右の岸辺はですね」
「持ち堪えていくで」
「わかりました」
「ただ。左の岸辺からな」
 緑麗はそちらを残念そうに見て話した。
「殲滅されるだけやから退かせるにしても」
「そうすると、ですね」
「そゆなったらな」
「はい、そちらは敵軍に占領されるので」
「そうなるさかいな」
 だからだというのだ。 
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