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夢幻水滸伝

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第二百六十一話 成都に向けてその七

「落日弓やとな」
「それも簡単に」
「そやけどな」
 それでもというのだ。
「ああして沈めるとな」
「船は後で使えますし」
「修理したらな、それに轟沈させると乗員は全滅や」
「後で復活させられるにしても」
「魂からな、しかしな」
 それでもとだ、施は白澤に話した。
「それよりもああしてや」
「多くを生かしておいて」
「復活も手間がかかるからな」
 そうさせるにしてもというのだ。
「かなり高度の術を使わなあかんからな」
「星の方なら大勢の人を一度に出来ますが」
「将兵で使えるモンは僅かや」 
 死んだ者を蘇らせられるだけの術を使えるだけのレベルの者はというのだ。
「ほんまにな」
「敵でもですね」
「どうしてもっていう時以外はな」
「戦死者は多く出さない方がいいですね」
「敵もな」
「そうですね」
「それにや」
 施はさらに話した。
「負傷者も出してな」
「敵に自分達の負傷者の世話もさせますね」
「そうして人手をなくす」
「即ち敵の戦力を奪う」
「そうする、そやからや」
「あえて加減してですね」
「ああして沈めた」
 轟沈させられるがというのだ。
「そうした、そしてや」
「落日弓だけでなく」
「如意棒も使ってな」
 こちらの神具もというのだ。
「そうしてや」
「敵の空船を沈めていきますね」
「そうするで、敵の空船の数は少ないが」
 見れば施達の軍勢の方が倍以上多い、王に多くの空船を預けてもまだそれだけの戦力が存在しているのだ。
「一隻一隻な」
「確実にですね」
「沈めて兵達もや」
 敵の空を飛べる兵達もというのだ。
「倒してくで」
「そうしてですね」
「制空権を奪うで」
「わかりました、では私も」
「ああ、戦ってもらうで」
「施様は空船をお願いします」
 白澤は主の言葉に頷き早速言ってきた。
「私は敵兵達をです」
「やっつけてくか」
「そうさせても頂きます」
 主を乗せるだけでなくというのだ。
「その様に」
「ほな頼むで」 
 施も応えてだった。 
 敵兵達は白澤に任せた、すると。
 魂を持つ神具は主を乗せて縦横に空を飛び回り術を放ちその口から衝撃波も出して敵兵達を倒していった。
 空船からの弓矢や銃、対空砲もだった。
 バリアーを出し防いだ、そのうえで主に話した。
「守りもです」
「任せてくれっていうんやな」
「はい」
「そうか、ほな頼むで」
「ですからご主人様はです」
「攻撃にやな」
「専念されて下さい」
 こう施に話した。 
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