おっちょこちょいのかよちゃん
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243 四聖獣の加勢
前書き
《前回》
ソールズベリー侯爵と戦うラクシュミー、上市、髙田は彼の結界に手こずるが、毘沙門天を召喚する輝虎の加勢で形勢を逆転させ、ソールズベリーを撃破する。一方、ディズレーリと交戦するかよ子達は彼の本からあらゆるものが出現される事で苦戦する。そしてのり子や関根などが別の方向へ移動して追い詰めるが、その場にモスラという映画の怪獣が現れ、それを召喚した赤軍の和光晴生が現れて苦戦する。ゴジラとラドンまで現れて窮地に陥ったがそこに四体の動物が現れ・・・!?
かよ子達の前に男性二名と少女一名が現れた。
「おいどんは隆盛、そしてこちらは利通。お前らの加勢に来たでごわすぞ!」
「あ、ありがとう!」
かよ子は礼を言う。そして短刀を取り出した。爆発がゴジラやモスラを襲う。
「これは青龍、白虎、朱雀、玄武。中国に伝わる四つの神。これで出したの」
少女が説明する。そしてスケッチブックのような物を取り出した。
「す、凄い・・・」
「攻撃を中断しないで」
少女は素っ気なく言った。
「あ、ごめん・・・」
(そっちが説明してきたのに・・・)
かよは短刀を更に剣に変化させる。
「おいどんも行くでごわすよ!」
隆盛は狛犬を召喚した。狛犬が和光が出したゴジラ達を襲う。
「私もだ」
利通は碁石を取り出す。そして黒石と白石をぶつける。
「星」
利通が唱える。
「そこのおなごよ、剣を勢いよく振るえ!」
「うん!」
かよ子は利通の言われた通り、剣を振るった。接近してくるゴジラとモスラに更に強力な切り傷を負わせた。そして隆盛が出した狛犬もゴジラとモスラに襲いかかる。青龍もゴジラを、白虎はモスラへ攻撃する。
「よし、拙者達も怠けられん!」
次郎長や小政、お蝶も反撃に乗り出した。まる子、ブー太郎、大野も各々の力の石を出す。
「が、頑張れ、まる子ーー!!」
友蔵は応援した。
「ええい!」
かよ子はもう一度刀を振るう。ゴジラを両断した。そして青龍も長い尾で弾き飛ばし、ゴジラは消滅する。一方、モスラは白虎の爪と牙で引っ掻かれたり噛みつかれたりで衝撃波も毒の鱗粉も出せずにいた。さらに大野、ブー太郎、まる子は全ての力の石を使用してモスラに攻撃した。モスラが何もできずに虫の息(実際虫だが)となる。そこで次郎長達が切り込みにかかり、モスラも消滅した。
「おお、凄いぞ、凄いぞ〜!!」
友蔵は涙を流しながら喜んだ。
「あとは向こうの援護。山田かよ子、羽根を移動させよ!」
「うん!」
皆はディズレーリと和光本人、そしてラドンと交戦するのり子や石松達の所へ急ぐ。
石松やのり子はディズレーリと交戦する。ディズレーリの剣圧で吹き飛ばされたが、二人とも大怪我をする事はなかった。
「はあ、はあ・・・」
「次こそ死んで貰うぞ!」
だがそこに朱色の鳥がディズレーリの真上に現れた。ディズレーリは本から結界を出して防御する。
「バカめ、そんなもの・・・」
だが鳥の嘴が結界を突き破る。
「何!?」
鳥がディズレーリを襲う。ディズレーリは本から岩石を出現させて鳥を襲う。
「くらえ!」
「させないわ!」
のり子が人形の念力を使う。岩石が途中で止まった。
「な、何!?」
「よし、今だ!」
石松がディズレーリに斬り込みにかかる。そして巨大鳥もディズレーリを襲う。
「直ぐにくたばってたまるか!」
ディズレーリは再び本から結界を発動させる。
「この忌々しい鳥め!焼き鳥にしてやる!」
ディズレーリは炎を出して鳥に向けて焼殺しようとした。しかし、その炎撃はその鳥には効かなかった。
「な、なぜだ、なぜ効かない!?」
「その鳥は朱雀。四つの神の一つ。炎の攻撃は効かないわ」
「何!?」
その時、ディズレーリの手から本が離れた。のり子の人形の念力で本を操作したのだった。
「留めだ!」
石松が飛びかかる。ディズレーリを両断した。
「な・・・!!」
ディズレーリは消滅した。
「あとはあれね」
かよ子はゴジラとモスラを葬った後、ラドンと交戦する関根の元へ急いだ。関根はラドンに対して対処しきれずにいた。
(くう、斬りつけても意味がねえか・・・!!)
その時、隆盛が出した狛犬が襲う。そして関根の前に黒い亀のような物体が現れた。
「これは一体・・・!?」
「それは玄武。四つの聖獣の一つよ。守りが得意なの」
加勢に訪れた少女が説明した。 玄武はラドンに対抗する。ラドンが羽ばたき、ソニックブームをかます。だが、玄武がそれも全て防御する。そして横から岩が飛んできた。
「ギエエエ!」
ラドンの右の翼に当たる。
「関根さん!」
かよ子がアルフレートの短刀で岩を操る能力を行使していたのだった。
「よし、終わらせてもらうよ!」
関根は刀をもう一度一振りする。そして利通が碁石をだして白石2個を黒石で挟んだ。ラドンは地面に叩きつけられる。そして関根の刀から衝撃波が現れ、ラドンを戦闘不能にした。そして大野の草の石によって出現した太枝がラドンを叩き、雷の石で更に電撃を喰らわす。ラドンは消滅した。
「お、お前ら・・・!!」
「和光晴生!後はお前だけだ!!」
椎名が羽根から降りて関根と共に警察コンビで攻め寄る。
「か、簡単に捕まってたまるか!!」
和光は携帯型ビデオカメラから何かを出現させた。三つの首、二本の尻尾、黄金色の鱗、そして羽を持つ怪獣だった。
「また怪獣かよ!」
「あばよ!」
和光はその怪獣によって逃げようとする。
「待て!」
皆は追おうとした。
「杖はどこにあるの!?」
かよ子は追いながら和光に問答した。
「さあ、知っていてもお前達に言うかよ!キングギドラ、やれ!」
キングギドラは稲妻型の引力光線を放つ。
「な・・・!!」
かよ子は意識もせず自然と武装の能力を発動させた。引力光線を跳ね返す。しかし、その光線の光があちこちに放たれ周囲が見えなくなってしまった。
「あの人はどこ・・・!?」
かよ子は和光を見失ってしまった。
「山田かよ子、見失った者は追っても時間の無駄となってしまう。我々の力で杖を探すのだ」
次郎長が口説く。
「うん!」
和光はキングギドラに乗って撤退しながらトランシーバーを取り出す。
「こちら和光晴生。杖の所有者達が攻めてきている!今ディズレーリが撃破された!!」
『何だと!?』
応答したのは女王だった。
『こちら片岡利明!今すぐ迎撃に向かう!!』
『こちらアサカワ。同じく!!』
和光はヴィクトリア女帝の館へと戻った。岡本が出迎える。
「和光。杖のガキが次々と敵を撃破しているとな?!」
「ああ、ディズレーリが撃破された」
「マジか、今反日武装戦線の片岡とアサカワがそいつらの所に行ったが、俺はヴィクトリアが戦っている最中を狙って弱めてやるよ」
「そうか、ま、あの女王の気に障んねえよう気をつけろよ。それから俺は一先ず別の相手をさせて貰うぜ」
かよ子達が先へ進むと、大野や関根など見聞の能力を持つ者がまた敵が来た事を悟るように周囲を見回していた。
「大野君、関根さん、また来てるの?」
かよ子は質問する。
「ああ。あっちの方が怪しい!」
大野は東側の方角を差した。大量の馬が突進してくる。
「あ、あれは馬!?」
かよ子は相手は人間ではないのかと驚いた。
「もしかしてあの人みたいに映画に出てくる馬なの!?」
だが、考える間もなく馬達が炎や雷などを纏ってかよ子達に飛びかかって来た。
「ひええ〜!許しとくれ〜!!」
友蔵は泣き喚いた。
「しょうがないわね」
先程共闘した少女がスケッチブックから馬や牛を出して敵の馬に体当たりした。
「皆、俺達もやるぞ!」
大野が促した。だが、多くの馬が勢いよく跳ね飛ばされる。かよ子の武装の能力が動いていた。
「邪魔だよ!!」
かよ子は更に短刀を向ける。冷気が跳ねられた馬を襲い、馬は凍死していく。
「邪魔するなら返り討ちにするよ!」
かよ子は一人で馬をなぎ倒していくのだった。
かよ子が馬を倒す現場の遠くである男が馬の死の方角を確認していた。命からがら逃げてきたような馬がその男に「ヒヒヒーーーン!!」と嘆くように鳴いた。
「そうか、そっちに杖の所有者が来ているのか」
男は動き出す。そしてとある雌の馬に乗る。
「アイリス!その少女を亡き者にするぞ!!」
杖の奪還を目指す所有者の少女を排除すべくまた次の敵が牙を向く。
後書き
次回は・・・
「飛びかかる馬の大群」
かよ子達の前に今度は無数の馬が襲いかかる。かよ子達は馬達を次々と迎え撃つのだが、その馬達を操る者が姿を現す。その馬の操り主と交戦するがその先に現れたのは東アジア反日武装戦線のメンバーで・・・!?
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