MSV-蒼空の英霊-
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ZAKU-ⅡCtype
前書き
第2回です。今回はあの有名な戦いです。ではっ。
U.C.0079.1.16. ルウム
のちにルウム戦役と呼ばれた、サイド5-ルウム-での大艦隊戦。
地球連邦に比べ国力が30分の1以下のジオン公国がこの戦いを制することができたのはMSの活躍があったからだろう。この戦いで「赤い彗星」「青い巨星」「黒い三連星」などのエースパイロットの活躍は目覚ましい。しかし、その陰の名もなき兵士たちの活躍も忘れてはいけない。
連邦とジオンの大艦隊を遠くに望む宙域に複数の輸送艦が集結していた。そこからサイクロプス達が飛び出してくる。
「第4中隊、ついて来い。」
パプア級から「4」のマーキングがされたザクⅡC型も出る。隊列を組んだザクⅡC型たちは間もなくヨルムンガンドを通り過ぎる。
「あれがヨルムンガンド。デカいですね。」
「ああ、だがもう時代遅れだ。これからの戦場の主役はMSだ。」
ついに第1MS中隊が作戦区域に侵入し、続いて第2・第3中隊が入る。
やや遅れて第4MS中隊も侵入する。
「各機予定通りツーマンセルで行動、手近な奴からヤれ。」
「了解。」
隊長機には「4-2」とマーキングされたザクⅡC型が付く。
「2番機援護を。」
「はいっ。」
マシンガンを持つ「4-2」がファランクスや戦闘機を1つずつ破壊し、適当に減ったところで隊長機がバズーカを2度撃つ。弾は艦橋とエンジンに当たり、サラミスはあっけなく沈んだ。
「ががっ。」
サラミスが作り出したデブリが2番機に当たった。
「2番機、無事か?」
「右腕とマシンガンがやられました。後退します。」
「了解。5番機、2番機の護衛につけ。6番機は俺についてこい。」
「了解。」
2番機と5番機が合流し戦域を離脱していき、6番機も隊長機と合流する。
そして部下から次々と報告が上がってくる。
「こちら第5分隊、敵艦撃破。」
「こちら11番機、相方がやられました。第2分隊と合流します。」
11番機が第2分隊の3・4番機と合流する。
「こちら3番機。11番機の合…。」
その時、第2分隊が目標としていたサラミスの動きが止まった。加えて第2分隊の応答が途絶える。
「な、なんだ?第2分隊、応答せよ。何があった?」
第2分隊からの応答はなく3機のザクⅡは宇宙を漂う。
「こちら8番機。第2分隊を確認。第4分隊で救助します。」
「わかった。そのまま後退してくれ。」
「了解。」
12番機が撃破され、第2・第4分隊が後退、2・5番機も後退して第4中隊は残り4機となった。
「隊長。我々も後退しませんか?残弾が心もとないですし。」
「うむ・・。じゃあ、あの止まっている2隻を沈めたら後退だ。」
隊長機の指差す先には静止しているマゼランとサラミス。脱出艇の影はない。
「了解です。吶喊します。」
「する必要ないだろ。まあいい、援護しよう。」
第4中隊はそれぞれ合流し、目標へ向かっていった。
その後連邦艦隊は壊滅、レビル将軍も黒い3連星の捕らえられたのは諸君の周知のことだろう。ジオン公国はこの戦いに勝利はしたが本命のコロニー落としの実行は失敗に終わった。
また、第2分隊とマゼラン・サラミス両艦を動作停止に陥れたのはヨルムンガンドの砲撃であった。そのヨルムンガンドも中破したマゼランと刺し違えて宇宙に消えた。
後書き
ZAKUⅡ C-type<MS-06C>
先行量産型(A型)を進化させた機体。対核装備を施していたが、後に南極条約の発効とともに多くのC型がF型に移行した。
はいっ、いかがでしたか?今回はサイド5<ルウム>に来ちゃいました。いやぁデブリが多くて見通しが悪いです。
次回もザクです。ただし、一度地球に降ります。お楽しみに?
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