夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百六十話 雲南省掌握その八
「王君は自らです」
「陣頭に出てやな」
「城壁を壊しその中に入り」
「降してるな」
「そうしています」
「そやねんな」
「はい、そしてです」
そうして戦っているだけでなくというのだ。
「彼も民達にはです」
「手出ししてへんな」
「そうしています」
「それも何よりやな」
「そうですね」
「民に手出しされるとな」
若しそうなればというのだ。
「こっちもな」
「徹底抗戦しかありません」
「民を護る為に」
まさにその為にというのだ。
「そうするしかや」
「ないですね」
「そや、けどな」
「施さん達がそうされないなら」
「それならや」
「安心ですね」
「これがエカチェリーナさんとかな」
花華はまずは彼女の名前を出した。
「タゴールさんやとな」
「それぞれ四十万の賊や巨人を生き埋めにされてますね」
「そして敵を攻める為やとな」
それならというのだ。
「必要とあれば民ごとや」
「敵を攻撃されることもあるとか」
「それも躊躇せんでな」
そのうえでというのだ。
「そうした人達やからな」
「怖いですね」
「戦やとあることやが」
勝利の為にである。
「民を巻き添えにすることもな」
「確かにありますね」
「そやけどな」
「私達としては」
「それは絶対に避けたいわ」
「そうですね」
「水滸伝の好漢達も戦やとな」
その時はというのだ。
「民には一切手出ししてへん」
「略奪等も行わず」
「そうしてるからな」
「あの黒旋風ですら」
手に持っている二丁斧で暴れ回る、殺戮を好み物語の中では無駄に人を殺したり騒動を巻き起こしたりしている。
「そうですし」
「それやとな」
「私達としてはですね」
「民を害することはな」
それはというのだ。
「決してな」
「出来へんですね」
「アメリカ組も東南アジア組もそうでな」
「日本の人達もですね」
「ロシアやインドではそうでも」
エカチェリーナやタゴールは民を巻き添えにすることも躊躇せずこうした地域の星の者達にしても同じである。
「しかしな」
「それでもですね」
「大抵の地域はそやからな」
花華はさらに話した。
「それに武器を持たん人、国を支えてくれる人達を害するなぞ」
「本末転倒ですね」
「そや」
まさにというのだ。
ページ上へ戻る