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八条学園騒動記

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第六百七十四話 そっくりだったその十

「どんな悪事をしてもです」
「揉み消していましたね」
「はい、ですが」
「地元の警察とつながっていないなら」
「それならですね」
「これからそうなるつもりだった様ですが」
 それでもというのだ。
「その前にです」
「情報を掴んだ」
「お庭番の方々がそうしてくれたので」
「安心してです」
 そうしてというのだ。
「通報してです」
「そうしてですね」
「インターネットでも情報を流し」
「何があっても逃げられない」
「そうした状況にするのですね」
「蜘蛛の糸に絡めます」
 セーラは研ぎ澄まされた声で述べた。
「それも幾重にも」
「一重ではなく」
「幾重にもですか」
「そうします」
 まさにというのだ。
「連合では悪人は何処までも追いますね」
「時効なしで賞金までかけてな」
 そしてとだ、フックは答えた。
「賞金首稼ぎも認めているしな」
「だからですね」
「何処までっていうか地獄までな」 
 それこそというのだ。
「追いかけているぜ」
「そうですね、ですが今回はです」
「そうしないんだな」
「追わずにです」
「絡め取るか」
「幾重にも」
「警察に通報してか」
「インターネットにそれもです」
 セーラはさらに話した。
「多くのサイトや利用者にお話をして」
「そうしてか」
「書く手、語る口は多い方が拡散しますね」
「ああ」
 フックはその通りだと答えた。
「それはな」
「ですから」
「一度にか」
「大人数で」
 それでというのだ。
「拡散します」
「そうするんだな」
「ネットの拡散力はかなりです」
 この時代では二十一世紀以上にそうなっている。
「ですが一人ではです」
「やっぱり限度があるな」
「それを連合各国で時間差でもです」
「一度に行うとか」
「それで四兆の市民の方の幾割にでもです」
「知られるとか」
「それが数百億でも」
 それだけの数でもというのだ。
「怒り狂い」
「探偵を糾弾してか」
「ネットで炎上してです」
 そうなりというのだ。 
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