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八条学園騒動記

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第六百七十四話 そっくりだったその三

「いつもながら見事だな」
「いや、これもだ」
「当然か」
「そうだ、相手が若しだ」
「変質者でか」
「しかも殺人鬼ならな」 
 そうした輩ならというのだ。
「問題だ」
「だから用心をしてか」
「そしてだ」
 その為にというのだ。
「観るぞ」
「そうするか」
「ああ、いいな」
「それじゃあな」
 フックも頷いた、それで三人でだった。
 セーラに話をすると。
 セーラは普段の穏やかで優雅な微笑みを消してだった、親権そのものの顔になって三人に言ってきた。
「その人のお話は昨日聞きましたが」
「えっ、昨日なの」
 ラビニアはセーラの返事に驚いて返した。
「私昨日観たのに」
「街を巡回しているお庭番から聞きました」
「お庭番?」
「私に仕えてくれている」
「シヴァ家の方にはそれぞれおられるのです」
 セーラの後ろに控えるラメダスが言ってきた。
「それでお嬢様にもです」
「お庭番さんがなの」
「仕えてくれています」
 こう話した。
「そうしてくれています」
「そうだったの」
「日本で言う忍者です」
 ベッキーも言ってきた、彼女もセーラの後ろに控えている。
「そしてスパイです」
「まさにそれよね」
「その方々は日々この街の巡回をされていて」
「そうした人をなの」
「見付け次第です」
「私にお話してくれています」
 セーラも言ってきた。
「そうしてくれています」
「成程ね」
「そしてその人ですが」
 セーラは探偵の話もした。
「皆さんが思われている様に」
「やばい人?」
「はい」
 まさにと言うのだった。
「俗に言う」
「怪しいと思ったら」
「シリアルキラーです」
「えっ、本当にそうなの」
「幼女も女性も襲って」
「そのうえでなの」
「その手で激しく殴打して」
 そうした暴力を振るってというのだ。
「これまで何人も殺してきた」
「本当にそうだったの」
「そういえばだ」
 ここでタムタムが言った、はっとした顔になって。 
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