スペイン語もだけれど
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第二章
「中国語で話してもだし」
「そっちでもなのね」
「勿論日本語でもね」
「あんた三つの言語話せるけれど」
「読めてね」
それでもというのだ。
「けれどね」
「フランス語はなのね」
「スペイン語ならね」
この国の言語ならというのだ。
「いいのに」
「仕方ないわね」
「そうね、それじゃあね」
「ガイドさんに全部お任せして」
二人が参加しているツアーのというのだ。
「やっていきましょう」
「フランスにいる間は」
「言葉が通じないから」
だからだと話してだった。
フランス旅行をはじめた、だがはじめてすぐにだった。
行き交う人々のフランス語を聞いてだ、美桜は母に驚いた顔で言った。
「あれっ、わかるわ」
「わかるっていうと?」
「フランス語がね」
これがというのだ。
「わかるわ」
「あんたフランス語は」
「いや、考えてみたら」
はっとした顔になってだ、美桜は母にさらに話した。
「スペイン語もフランス語もラテン系でね」
「そっちの言葉で」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「英語だって元はね」
「ああ、フランス語が入ってるわね」
「ウィリアム征服王からね」
この王のノルマンコンクェストからである。
「出来ていったし」
「それじゃあスペイン語がわかって」
「それで英語もわかるのなら」
それならというのだ。
「フランス語もね」
「わかるのね」
「特にスペイン語が大きいわ」
この言語がというのだ。
「もうね」
「聞いてるとわかるのね」
「ええ、これはある程度でも」
完璧ではないがというのだ。
「わかるわ」
「それじゃあ」
「ええ、ある程度でもね」
またこう言った。
「お話もね」
「フランスでも出来るのね」
「そうみたいよ」
実際に店で話すとだった。
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