ヘタリア学園
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第千六話 この人達は幸せでした
第千六話 この人達は幸せでした
スペインはロマーノの為に上司から折檻を受けながらも戦っていました。そして日本はといいますと。
韓国と台湾がお家に入った時にはです。上司自ら言うのでした。
「あの二人の為には幾らでも出すぞ」
「幾らでもですか!?」
「そうだ。幾らでもだ」
何と会津や仙台に回すべきなんじゃないかというお金まで遠慮なく注ぎ込みだしたのです。とりわけ韓国にはこれでもかという程お金を注ぎ込みました。
軍を置いて学校を建てて橋をかけて木を植えて。上司の中でも優れた人がわざわざ出向いて積極的に韓国にあれこれと教えたのです。お金と共に。
気付けば韓国は元の上司の時から比べてかなりよくなりました。というよりか台湾と並んで日本と殆ど同じ様な状況にさえなかったのです。
「あの二人、特に韓国の為には何時でも幾らでも出せるぞ」
「韓国さんの為にはですか」
「御前も面倒を見ることを忘れるな」
日本にいつもこう言う上司でした。
「いいな、御前にとって韓国は弟、台湾は妹なのだからな」
「はあ。そうですか」
こうして日本の上司はお金も何もかもを二人の為に使うことを惜しみませんでした。その結果二人はとても立派になることができました。
その話を聞いてスペインは思わず言ってしまいました。
「日本の上司って何でそんなに物分りがよかったんや?俺なんか上司にめっちゃ怒られたんやぞ」
「何分正義感が強くて義侠心に満ちた方ばかりでしたので」
もっともそれが日本にとってよかったかといいますと。そのことについてはあえて誰も何も突っ込みません。台湾のことはともかくとしましてもう一人のことについては。
第千六話 完
2009・10・23
ページ上へ戻る