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おぢばにおかえり

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第七十一話 詰所の中その三十四

「金本さんがおられないと」
「打線も違いますね」
「それにチームを引っ張ってくれるから」
 精神的支柱にもなっているので、です。
「有り難いわ」
「僕が見ても思います」
「阪神は金本さんの存在が大きいわ」
「チームを引っ張ってくれる人がいるだけで違いますね」
「そのことを実感しているわ。ただね」 
 私はここでこうも思いました。
「敵もさるものね」
「中日ですね」
「強いわね」
 しみじみと思うことでした。
「正直言って」
「監督がいいですからね」
「落合さんね」
「守備もかなりで」
「荒木さんと井端さん、福留さんがね」
 このセンターラインは恐ろしいです、そこにキャッチャーの谷繁さんも加わっているので尚更です。
「凄いしね」
「投手陣もよくて」
「打線だってね」
「福留さんにウッズさんにで」
「強いわ」
 強敵以外の何者でもありません。
「阪神でもね」
「中々ですね」
「勝てないわ」
「選手が揃っていて」
 新一君はパリーグファンですがそれでもセリーグにも詳しいみたいで私に言ってきました。そうしたお話をしつつ階段を降りていきます。
「監督がいいですからね」
「巨人よりよっぽどしっかりしてるわね」
「巨人ってコレクションでしょ」
「コレクション?」
「他のチームのいい選手集めるだけの」
 そうしたというのです。 
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