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夢幻水滸伝

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第二百五十六話 湖南省からその三

「盛んにな」
「使ってくな」
「統一したら今以上にな」
「今も使ってるけどな」
「今以上にや」
 さらにというのだ。
「使ってくで」
「それがええな」
「そや、あと中国全体を見据えて鉄道や道も整えてくが」
「今一番大事なのは懐化やな」
「あそこが張質を攻める拠点になるからな」
 それだけにというのだ。
「あそこを防衛拠点にすると共に」
「さらにやな」
「あそこに兵を物資を迅速にかつ大量に集める為にな」
 まさにその為にというのだ。
「道に鉄道もな」
「整えますね」
 美蓮が応えた。
「そうしますね」
「しかも懐化は川も流れてるやろ」
「はい、洞庭湖から元江が」
「あの川の水運もや」
「使いますか」
「そうしてあらゆる手段でや」
「兵も物資も一気に集めますか」
「あの街の駅や港も充実させてな」
 そのうえでというのだ。
「攻める準備をするで」
「わかりました、ほな」
「そしてな」
 施はさらに話した。
「産業の育成は続けるが」
「今はですね」
「戦を第一に考えてな」
 そうしてというのだ。
「そちらをや」
「優先させますか」
「そうするで、そしてな」
「張さん達と戦いますね」
「そうするで、連中もこのまま下がらんやろ」
「はい、どうもです」 
 白が言ってきた。
「確かに湖南省から下がりましたが」
「それでもやな」
「軍を整えにかかっている様です」
「やっぱりそやな」
「そしてこちらは諦めましたが」
「ああ、長江を使って攻めようとか」
「考えている様です」
 こう施に話した。
「これが」
「そうか」
「どうされますか」
 白は施に真顔で問うた、その兆候を下って自分達を攻めんとする張達に対してと声も真剣にさせて話した。
「ここは」
「考えるな、あっちも」
 施は腕を組んで述べた。
「星のモンやないわ」
「そうですね」
「それは防げる」
 こう言うのだった。
「宣昌や江陵の守りを固める」
「長江流域の街をですか」
「そうするで、それに下ると遡るよりずっと攻めやすいが」 
 それでもというのだ。
「やっぱり峡谷やらがあるからな」
「攻めにくいですね」
「それがある、簡単にはや」
 張達もというのだ。
「それは同じや」
「そうです、長江は長くです」
 蒲も言ってきた。 
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