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綾小路くんがハーレムを構築する話

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短編
  綾小路くんがハーレムを構築する話

綾小路「もう2月も終わるな。」

2月下旬。


早いもので、ここ高度育成高等学校に入学
して一年近く経ったことになる。

思えば、色々あったものだ。


1学期の中間テスト。須藤の暴行事件。
無人島試験と船上での干支試験。
プールでの女子更衣室覗き阻止。
2学期では体育祭。ペーパーシャッフル。
龍園との対決。
3学期最初の混合合宿。坂柳の一之瀬潰し。


1学期の中間テストでは赤点を取ると退学
ということで、俺の対策が功を奏して
クラス全体の赤点回避に成功するも、
須藤が赤点を取ってしまう。そこで、
茶柱先生の提案である10万PPを俺と堀北で払うことで須藤の退学を阻止に成功。


しかし、直ぐに須藤が暴行事件を起こしてしまうものの、堀北に監視カメラのことを遠回しに俺が伝えて一之瀬の協力もあって
Cクラスの陰謀を阻止に成功した。


そして1学期の夏にあった無人島試験では
堀北の体調不良を知った上で、スパイで潜入していた伊吹をぶつけて龍園の行動を掌握し、全クラスのリーダーを当てて見事に
1位で試験を終えた…


と、思ったのも束の間今度は船上での干支試験が始まり、同じ卯グループになった
軽井沢の過去を知り、俺の駒にするために脅迫紛いの強要によって軽井沢という
駒を手にするきっかけになった試験でも
あるな。
俺の思惑に唯一気付いた一之瀬は流石に侮れなかったと改めて認識したな……


2学期の体育祭では堀北が龍園の策に
まんまと嵌まり窮地に陥るも、
俺が事前に入手していた情報によって龍園の企みを阻止して、堀北を救出。
最後のリレー対決で、堀北兄と互角の勝負
をしたことで注目を浴び、そこで、
坂柳が俺の過去を知っている人物として
認識した時でもあったな。


ペーパーシャッフルでは今まで全く接点の
無かった明人、啓誠、波瑠加、愛里と通称
きよぽんグループを結成するきっかけとなった試験だな。今でも自分で言うのは恥ずかしいんだけどな……
その裏で堀北の成長がみられ、Cクラスを
圧倒して試験を終えた。


そして龍園からのDクラスの容疑者X探し。
容疑者Xを炙り出すために軽井沢が標的に
なるものの軽井沢が容疑者Xである
俺の存在を最後まで口にしなかったことで
龍園から軽井沢を救出するために
龍園たちと対決し、暴力で屈服させようとする龍園たちを俺が圧倒的な力で恐怖させ敗北させた。
もっと経験を詰めばもっといい勝負出来た
かもしれないが俺が相手である以上それは無理か……


3学期では俺たちは前代未聞の
DクラスからCクラスに昇格した。
混合合宿では新生徒会長である南雲雅と
同じグループになり、南雲の策略で
堀北元会長の元秘書で同じクラスの橘茜が退学に追い詰められたが、
堀北兄のPPとAクラスのCPで救済された
ここで、朝比奈先輩からの情報を入手
出来たのは大きかったな……


坂柳による一之瀬潰しでは俺は正直一之瀬
救うかどうかは悩んだが一之瀬は貴重な
生徒会役員であることを踏まえて、
これまでの協力での恩義を返すために
救出を選び、一之瀬の過去を全て曝け出させることにより坂柳から一之瀬を守った。


余談だが俺がバレンタインチョコ6個も
貰えるとは思わなかったな……
しっかり来月お返ししないとな

綾小路「来月と言っても、もう3月か」

俺としても平穏無事な学校生活を送るはず
だったが、色々な面倒事に巻き込まれて最近忙しかったな……
それにこれからのことを考えると頭が痛く
なってくる。

坂柳のこと。

南雲雅を倒すこと。

そして……あの男。父親のこと。

一体いつになったら平穏な学校生活送れる
のやら…

綾小路「ふぅ、せっかくの休みなのに余計なこと考え過ぎてるな」

椎名から借りた本でも読んで気を落ち着けるか……


ピンポーン…


ん?こんなに朝早くに誰だ?

面倒だな……
居留守使うか……嫌、無理だな…


ガチャっ!


堀北「おはよう綾小路くん。随分出るのに時間がかかるみたいね。」

朝から良くもこんなに辛辣に話せるな…

綾小路「すまない。寝惚けてたんだ。」

堀北「休みだからといって呑気なものね。
3月の特別試験まで時間がないと言うのに」

綾小路「3月の特別試験がいつ始まるか
分からないのにどうもこうも無いだろ。」
と俺が話すと、堀北は…

堀北「確かにそうかも知れないわね。」
堀北にしては珍しく素直に言った。
立ち話もなんだから、
部屋に入れてくれないかしら?と、言い
お邪魔するわね。と俺の許可もなく部屋に入っていった全く…

綾小路「何か飲むか?」

堀北「それなら紅茶を貰えるかしら?」
相変わらず何もない部屋ね。と話しながら
座った。

綾小路「どうぞ。」
紅茶とコーヒーを持ちながら、テーブルの向かいに俺も座った。堀北はありがとうと、無愛想に紅茶を飲み始める。

綾小路「それで一体何の用だ?」
堀北のことだ何か無理難題を押し付けに
来たのかも知れないな……と考えるながら
聞いてみた。そしたら堀北は…

堀北「べ、べ、別に要件なんてないわ」

綾小路「いや、わざわざ休みの日に俺の部屋に訪ねて来るのは何か理由があるんだろ?」

堀北「……何か理由が無ければあなたの部屋に来ちゃいけないのかしら?///」
いつもの堀北らしくないので、俺は

綾小路「熱でもあるのか?」
俺は堀北の額に手を当てると……

堀北「ね、熱なんて無いわよ!!///」
急に真っ赤な顔をしてまくし立ててきた。どうしたんだんだ…一体…

綾小路「まぁ、別に要件が無ければ来るなとは言わないが…」


堀北「………」

綾小路「………」

なんだこの沈黙は……
改まって話す話題も無いしな。
まぁ、あるとしたら堀北自身気にしていた
一之瀬のことくらいか…と言ってもここで
急に一之瀬の話題をするのも変だしな……

さて、どうしたものか……

堀北「1ついいかしら?」
沈黙を破って堀北がはなしかける。

綾小路「なんだ?」
正直このまま無言だと気まずいし助かる。
やっぱり要件があるとか言わないことを
願っていると……


堀北「軽井沢さんに好意を持っているというのは本当なのかしら?」


…………ん?

……聞き間違いか?

綾小路「それについてはあの場で否定したはずだが?」

まぁ、俺自身が流した噂でもあるからな…
軽井沢…いや恵に接触しやすくなる利点の
ためだったがな。

綾小路「ただの噂だ。俺なんかのせいで、
軽井沢に迷惑かかってしまうのは悪いと
思っているがな」

そんなこと聞くために朝から部屋訪ねてきたのか?

いや、そんな訳ないか。


堀北「本当かしら?満更でもなさそうだったわよ。彼女」
紅茶を口にしながら不機嫌そうに呟く。

綾小路「軽井沢が?そんな訳ないだろ」

恵と電話で話した時も様子が可笑しかったからな……

というかなぜ堀北は不機嫌なんだ……?

さっきからキツイ目をして睨んでるし…


堀北「ただ、再確認したかっただけよ。」
明らかに不機嫌な表情をして話す。
どうしたんだんだ…一体

綾小路「お、おう……」

なんで休みの日に問い詰められなきゃ
いけないんだろうか……?
堀北の視線の圧力に耐えながらコーヒーを
飲んでいると……

堀北「ところで、今日は何か予定あるのかしら?」

なんだ?急に……
俺の予定を聞く意味あるか?
とりあえず、今日は久々にゆっくり過ごそうと思っていることを伝える。

綾小路「今日は特にすることもないな。
強いて言えば、椎名から借りた本でも読んで感想を伝えようと思ってたくらいだ。」

椎名のことだ休みの日でも学校の図書館に居そうだしな。せっかく借りた本だ。
ちゃんと感想を伝えたいからな…

堀北「……そう。随分と椎名さんと
仲良くなったのね。」

先ほどよりもっと不機嫌になった……
俺が何をしたっていうんだ。

綾小路「堀北凄く顔が怖いぞ……?」

堀北「別にこれっぽっちもあなたのこと
で怒ってなんかないわよ?」

いや、100人に聞いたら100人全員が怒って
いると答えるくらい、キツイ表情だ……

綾小路「あー、その、ほら、質問には
答えたぞ?一体どうしたんだんだ…?」


堀北「今から櫛田さんと会う約束をしているのだけれど、あなたも来てくれない?」

………ん?

……あの堀北から誘われているのか?

……それは、無いな。櫛田と一緒だから、
大方櫛田と二人だと気まずいから仲介役を引き受けろって感じだな……

ここで断ると今日の堀北だとなにされるか分からないしな……どうするか……


綾小路「一応聞くが、俺も行っていいのか?櫛田に相談しなくて?勝手に俺も行ったら櫛田に何言われるか分からないぞ?」

堀北「それなら、心配要らないわ。櫛田さんと二人で決めたことだから。」

つまり、俺を誘う前提だったのか…
結局要件あるんじゃないか…仕方ない…

綾小路「分かった。行かせてもらう。」
俺がそう話すと、

堀北「そう?なら良かったわ。」
無愛想に言いながら少し機嫌が良くなった
気がした。櫛田と対話するには仲介役が、いた方がいいからな…堀北なら尚更……


綾小路「何時に行けばいいんだ?」

堀北「10時に寮の前に来てくれる?」

綾小路「分かった。」

時間を伝えたあとに、堀北は部屋を出てい
った。

……それだけ伝えるためならわざわざ部屋まで来なくてもチャットでいいと思うんだがなぁ…

まぁ、椎名に本を返すつもりだったし、
丁度いいか……

待ち合わせまで20分切った。

さてと、少し早目に
部屋を出るか……

エレベーターに乗り、寮の前に向かった。

寮の前まで行くと、


堀北「遅い。」

櫛田「おはようー綾小路くん。」


櫛田も堀北も先に寮の前で待っていた。
二人ともやけに早くないか?

綾小路「ああ、おはよう櫛田。すまないな
待たせてしまって」

櫛田「ううん、全然大丈夫だよ!」
いつもの櫛田の満面の笑顔をみられて
ホッとしていると、

堀北「こんな寒空の下に、女性二人を待たせるなんて、いい度胸してるわね?

綾小路「悪かったな。お詫びにカフェで温かい飲み物でもご馳走する。」

実際待たせているわけだからな
それぐらい、させて貰わないとな。


櫛田「そんなぁ、悪いよー綾小路くん。」

堀北「それくらい、当然ね。」

堀北は、やけに冷たい気がするが、
というか、二人とも……

綾小路「なんで二人まで、制服なんだ?」
俺は、後で、学校の図書室に寄って
椎名に本を返すつもりだから制服を着ているのだが、二人はなぜ?

櫛田「堀北さんに話し聞いたから、綾小路くんは制服で来るだろうなって思ってね♪」

堀北から聞いた?
俺は制服で行くとは一言も言ってないが…

堀北「あなた、さっき、椎名さんに本を
返すって、言っていたから予測するのは容易よ?」

なるほどな…
まぁ、どのみち本を返そうと思っていた
のは事実だしな。

綾小路「そうか。てこと二人は俺に合わせたのか?」

制服で来ると予測したのは素直に驚いたが
二人まで合わせる必要はないからな。
だとしたら、悪いことしたな…

櫛田「そうだよー♪綾小路くんのため。」

堀北「別に、私はあなたに合わせた訳ではないわ。」

綾小路「そうか。でも、少し残念だな
二人の冬の私服姿見てみたかったな。」
そしたら二人とも、声を揃えて


『『えっ!!』』

二人は驚いたのか全く同時に言った。


綾小路「うん?何か変なこと言ったか?」

櫛田「ううん、な、なんでもないよ///」

堀北「わ、私もなんでもないわ///」

なんだか二人とも顔赤いな…
変な意味で捉えられた訳じゃないよな?
純粋に思ったからつい、口にしてしまった
だけなんだが……

綾小路「そ、そうか。それならそろそろ行くか?」

櫛田「そ、そうだね。カフェにレッツゴー!!」

堀北「そうね。行きましょう。」

俺たちは、目的地に向かって歩くことに
した。俺を挟むようにして左に櫛田、右に
堀北と並んでカフェに向かった。


『いらっしゃいませ。三名様ですか?』

カフェに着いた俺たちは店員に促され
席に着く。メニューをさっと見て、俺は
注文をすぐ決めた。

綾小路「ホットブラックコーヒーを1つ」
堀北たちも直ぐに決めたようで、

堀北「ホットミルクティーとチーズケーキ1つ」

櫛田「私も、ホットミルクティーとショートケーキを1つ下さい」

店員はかしこまりましたー。と
オーダーを確認して行った。
落ち着いたところで疑問をぶつけた。

綾小路「どうして今日俺を誘ったんだ?」
ここに着いてからも違和感を感じていた。この二人がそうそう一緒には行動を共にしないだろうと……
ペーパーシャッフルで堀北に櫛田は負けた
ことで、櫛田は堀北を退学に追いやれなかった。俺は櫛田と契約しているから当分の
間は狙われないが、櫛田は堀北の退学を虎視眈々と狙っているに違いないからな…

堀北「いきなりね。理由なんてどうでも、
いいんじゃないかしら?」
堀北はいつも通りだとして…

櫛田「私は綾小路くんにお礼したかったからかな?」
そう言うと、ウィンクしながらこっちを
見た。堀北とは内密に契約したことについてだろうか?堀北に気付かれないように…

綾小路「お礼した覚えなんてないぞ?」
こう答えておこう。櫛田としても余計な
ことは言わないだろうからな…

堀北「そうなの?私の知らないところで、
あなたは櫛田さんに何をしたのかしら?」
睨みながらそう言った。
ほんとに堀北は平常運転だな…
いつも通り俺に対してキツイ言い方だ。

綾小路「本当に何もしてないんだが…」


『お待たせしましたー。』

いいタイミングでコーヒーやケーキが来た
ナイスタイミングだ。

櫛田「んー。おいしい♪」

堀北「このチーズケーキ美味しいわね。」

二人とも満足そうにケーキを食べていた。
話題が逸れて助かった…

綾小路「このあと、どうするんだ?」

コーヒーを飲みながら、俺は聞いた。
なるべく、早く図書室に行きたいからな…
長くても夕方前には向かいたい。

櫛田「私はショッピングしたいな!』

堀北「私も少し買いたいものがあるから、
それで異論ないわ。」

綾小路「そうか。それは俺も行く必要があるのか?」


『『当然よ(だよ!)』』

二人は語気を強めながら答えた。
今日二人とも仲良くないか?

綾小路「わ、分かったから落ち着け。」

というか櫛田…

綾小路「櫛田クリームついてるぞ。」

櫛田「え?どこどこ?」
そう言いながら手で取ろうとしていたが、
クリームのついてる反対側だったため、
俺は手で取った。

綾小路「ほら取れたぞ。」

櫛田「あ、ありがとう///!」

堀北「………」

櫛田は顔赤い気がしたが気のせいか?
堀北からはさっきより鋭い目で睨まれている気が…何故だ…

『ありがとうございました~。』
店員に支払いを終えて、俺たちは店を出た
とりあえず、ここの会計は先ほどのお詫びも兼ねておれが支払った。


櫛田「綾小路くんありがとー!!」

堀北「一応、礼を言うわ。」

二人は満足そうに言ってくれた。
さてと、先に

綾小路「先に図書室に寄っていいか?」
俺は二人の買い物に付き合わされる前に
椎名に本を返しときたいからな。
すると、二人は…

櫛田「椎名さんに本を返すんだっけ?」

堀北「そんなに椎名さんに会いたいのかしら?」

堀北から刺のある言い方され、櫛田は笑顔のはずだが、目が笑ってなかった……
その後に『いいよ。』と答えてくれたので
俺は二人の脅威に耐えつつ図書室に向かうことにした。

休みの日の学校は静かだな……

まぁ、当然か。
休みの日にわざわざ学校に来る生徒は、
限られるからな。

そんな風に思いながら、三人で図書室に
向かった。

図書室に到着した俺は早速その人物を
見つけることが出来た。
本当にいつも図書室にいるんだな…

綾小路「おはよう椎名。借りていた本を
返そうと思って来た。ここなら居ると思ってな。」

椎名「休みの日にわざわざ、ありがとうございます。綾小路くん!おはようございます。」
いつも通りゆるふわな感じで、嬉しそうに
挨拶してくれた。

綾小路「いや、礼を言うのはこっちだろ?
本を貸してくれてありがとな。またおすすめの本があったら、教えてくれ。」

椎名「はい……///」
何故か椎名も顔が赤い気が…気のせいか?
とりあえず、これで要件は終わった。
さて、二人の買い物に付き合うとするか…

椎名「綾小路くん。今日は櫛田さんたちと
一緒なんですね?何処か行くんですか?」

櫛田「おはよー椎名さん!今から、綾小路くんとショッピング行くの♪」

堀北「私もいるわよ?櫛田さん?」

椎名「そうなんですね…」

椎名は、じーっとこっちを見ながら言った
どうしたんだんだ椎名は……?

綾小路「あ、ああ、買い物に行くところでな、荷物係を頼まれてるんだ。」

実際、俺は行く意味ないんだがな…
断ると、二人に何されるか分からないからな。

椎名「もし、よろしければ私もご一緒して
いいですか?」

少し俺は驚いた。
椎名がそんなこと言うなんてな…
そんなにも、俺に本の感想聞きたいのか?

綾小路「俺は別に構わないが」
俺は二人をチラッと見た。
ここで、下手に断って変な空気にならないといいんだが…特に堀北…

堀北「私は別に、構わないわ。」

櫛田「私も、もちろんいいよー♪」
意外にも堀北が了承するとはな…
堀北も成長したと言うことかな。

椎名「ありがとうございます。」

綾小路「それじゃ、行くか?」

まさか、椎名も一緒に来るとは
思ってもいなかったな。
まぁ、俺は悪い気はしないけどな…



『お~い、綾小路く~ん!!!』


図書室を出て、すぐに遠くから声が聞こえた。見慣れたストロベリーブロンドの髪は俺は1人しか知らない。
元気に手を振りながら、こっちに来た。


綾小路「一之瀬?」

一之瀬「にゃはは。綾小路くんおはようー
こんなところで、偶然だね♪」

いつも通りのテンションの高い一之瀬だ。
元気一杯で、満面の笑顔で、少し安心した。それにしても、近いな……

綾小路「ああ、おはよう一之瀬。どうして
ここにいるんだ?」

一之瀬「私は生徒会の用事で来たんだ。もう、終わったけどねー。綾小路くんたちはどうして学校に来たの?」

なるほど生徒会の用事でか……
休みの日なのに大変だな……


綾小路「ああ、俺は椎名に借りていた本を返しに来たんだ。」

一之瀬「ふーん。椎名さんに本を返しに来たのは分かったけど、どうして櫛田さんと堀北さんが、一緒にいるの?」

さっきより体を密着しそうな勢いで聞いてきた。じーっと俺の目を視ている。

綾小路「あ、ああ、さっきも椎名に言ったが、二人の買い物の荷物係といったところだ。」

櫛田「おはよう。帆波ちゃん。今から、ショッピング行くんだ。」

堀北「おはよう。一之瀬さん。騒動の後で
生徒会もなんて大変ね。」

椎名「おはようございます。一之瀬さん。
私も綾小路くんたちと、ご一緒しようとしていまして」

一之瀬「おはよう。桔梗ちゃん。堀北さん椎名さん。そうなんだーやっぱり、仲が良いんだね。堀北さんたちと」

頬を膨らませながら、言った。
なんだか、怒ってるのか……?

綾小路「そういうんじゃないと思うぞ。」

そう、答えるや否や堀北の手刀が刺さった。急に痛い……

堀北「随分と一之瀬さんと仲良くなったのね。一之瀬さんと個人的に何かあったのかしら?」

鋭い目でこちらを見る。
今日の堀北は随分と様子がおかしいな…
だからと言って、攻撃はしないでほしい。

綾小路「あのな。俺が一之瀬と個人的に何か、あるわけないだろ?学年の人気者で非の打ち所がない美少女だぞ?なぁ、一之瀬?」

バレンタインチョコを貰ったと、
今、口にしたらヤバイ気がするからな…
何も諭されず、上手く誤魔化してくれよ。一之瀬……

一之瀬「え、えっと、その、あの、う、うん//////♪」
一之瀬は、顔をうつむかせて、小さい声で言った。なんか顔が真っ赤な気がするが…

すると、怖い声色で櫛田と堀北が……

櫛田「ねぇー綾小路くん。いったい、一之瀬さんとなにがあったのかなぁ?」

堀北「私も是非気になるわね……。」

椎名「…………」


三者三様の何とも言えない、圧力に困っていると……


今度は一之瀬と反対側から声が近づき……


坂柳「ご機嫌よう?綾小路くん。それと…一之瀬さんも偶然ですね♪」

神室「………どうも。」

一之瀬「坂柳さん……。」

なんで、こんなところに坂柳と神室が?
まさか、付けていたとか……?
いや、それはないな…それなら、俺が直ぐ気付くからな。


綾小路「どうして、お前たちまでいるんだ?」

坂柳「ふふ。それは秘密ですわ♪」

神室「よく言うわね……休みの日にまで、
呼び出した癖にさ。」

坂柳「あら?別に良いではないですか。真澄さん、それに、貴女も綾小路くんが気になるのでしょう?」

神室「は、はぁ???な、なんで私がこんな奴。冗談言わないで///」

坂柳「ふふ。素直じゃありませんね。そこが、からかいがありますが♪」

神室…お前ほんとに大変だな……
それにそこまで否定されると流石に傷つく

坂柳「ご安心下さい。一之瀬さん。もう貴女に危害は加えませんわ。」

そう言いながら俺の方をみて、妖艶に微笑む坂柳。あれはただの暇潰しだ的な目をしていた。これから始まる特別試験で俺と戦えるからだろうか…
俺という玩具で遊べるから一之瀬は用済み
ってところか……
巻き込まれる俺の身にもなってくれ……

坂柳「今日は只のご愛嬌ですわ。お話は、
先ほど聞こえていました。なんでも綾小路くんたちは今から、ショッピングに行くそうですね?」

堀北「だったら何かしら?坂柳さん?」
喰ってかかるように強い口調で堀北が言う

坂柳「よろしかったら私もご一緒してよろしいですか?」

神室「は、はぁ???まさか、今日はこれが狙いなの?坂柳。」

綾小路「どういうつもりだ?」

何を考えているんだ……?
しかし、俺と戦うことを望んではいるが、
ここで無理に俺のことを話したりはしない
だろうと思っていた。

坂柳「そんなに邪険にしないでください。
綾小路くん。ただ、皆さんとご一緒したいだけですわ♪」

楽しそうにおどけて言う坂柳。
さて、どうするか……
堀北は明らかに警戒しているし……
櫛田は笑っているが、何か怒ってる…?
椎名は?って感じだな…
一之瀬は……
あんなことがあったんだから怖いだろう…
俺が手を差し伸べなければ、一歩間違えば、退学していたかもしれないからな……

すると、


一之瀬「うん。分かったよ。坂柳さん。」

意外にも一之瀬は受け入れる用だ。
本当に聖人君子のような女神のような……

というか……

ん?

つまり……


一之瀬「ということで、私も一緒に行っていいかな?綾小路くん。」

少し、恥ずかしそうに俯きながら言った。
そんなに緊張しなくとも……

綾小路「俺は別に構わないが。」

俺がそう言うと、
一之瀬は、ぱぁぁっと笑顔を見せた。
チラッと他の三人を見る。
なんとも重苦しい空気が漂っているが……

椎名「私もご一緒するわけですし、櫛田さんたちは受け入れくれますよ。」

椎名がそう答える。
こう答えれば、櫛田は断られない上に、
堀北も下手に刺激出来ないだろう…
流石だな…椎名

堀北「もういいわ。一之瀬さんがそう言っているのなら、私たちが介入することではないわね。」

櫛田「私もだよ。坂柳さんも帆波ちゃんも神室さんも一緒に行こうよ♪」


坂柳「ありがとうございます。皆さん。
真澄さんも行きますよね?」

神室「はぁ………。もう分かったわ。」

こうして、俺達は、坂柳、神室、椎名、一之瀬を新たに迎えて学校を出た。

まだまだ一波乱ありそうだな……
俺の静かで平穏な休みはいったいどこへ…

ケヤキモールは相変わらず賑わっていた。

しかし、休みの日に制服はさすがに目立つな…

しかも、一緒に行動しているメンバーが、坂柳に一之瀬に堀北に椎名。
各クラスのリーダー各がいるんだから当然
と言えば、そうだが……

さっきから、道行く人が俺たちを見ている
俺は、なるべく目立ちたくないんだが…
すると、またも俺を呼ぶ声が聞こえた。


『お~い。きよぽーん!』

この愛称で呼ぶのは1人しか知らない。
さっきも言った気がする。

綾小路「波瑠加。その愛称を大きな声で、言うのはやめてくれないか?」

長谷部「えぇ~いいじゃん。今さらさー」

佐倉「こんにちは。清隆くん……」

どうやら、波瑠加たちも休みに会っていた
ようだった。というか……

綾小路「どうして制服で、ここに?」

長谷部「それがさー。ゆきむーが特別試験の前の予習だーって私と愛里とみやっちを
呼んで、パレットで勉強したんだよー!」

もう、めっちゃ疲れたーと言いながら、
こっちを見て言った。
なるほどな。なら、どうして俺は呼ばれ
なかったんだ?
いや、別にいいんだが……

佐倉「清隆くんも呼ぼうと思ったんだけど
清隆くんの学力なら心配ないって啓誠くん
が言うから……」

そうだったのか……
まぁ、啓誠が勉強をみてくれるのは、十分すぎるくらい助かっているしな。

長谷部「そしたら愛里がね。勉強終わった後に、お茶でもってきよぽんを誘おうと思ったら、先にきよぽんを見つけたってわけ。」

佐倉「なんか、凄いメンバーだから、声を
掛けづらくて……」

綾小路「そうだったのか。」

長谷部「にしても、本当に凄いメンバーだねー。きよぽんって罪な男だねー。ね?愛里。」

佐倉「うぅ……清隆くん」

ジト目を向けながら波瑠加は俺に言った。
言ってる意味がよく分からないが……
いや、俺は巻き込まれているだけなんだ。
愛里の涙目に罪悪感に苛まれる。
それならば…

綾小路「良かったら波瑠加たちもどうだ?」

長谷部「うーん。私はどうしよっかな……愛里は?どうしたい?」

流石は波瑠加だ。愛里に無理をさせない
ように聞いていた。

佐倉「わ、わたしは清隆くんとい、行きたいです……」

あの愛里が、自分の意見を言うのは珍しい
勇気を出して言ったのが、分かる。

あとは……一之瀬たちの反応次第か?

一之瀬「もちろんだよ。佐倉さんたちも、一緒に行こう。」

堀北「もうなんだっていいわ。」

櫛田「もちろんいいよー!」

椎名「長谷部さんたちもご一緒だと安心します。行きましょう。」

坂柳「いつも、綾小路くんと一緒のグループの方たちですね?綾小路くんのことを色々お教え願いますか?」

神室「私はどっちでも」

長谷部「こんな機会も滅多にないしねー」

佐倉「ありがとう。清隆くん誘ってくれて///」

綾小路「いや、それくらい普通だろ?」

いつも仲良くしてくれるグループだしな。
当然のことだ。
まだ、メンバーが増えそうな気がするのは気のせいか?

いや、気のせいじゃなかった……

見慣れた金髪を見つけた…

軽井沢「きよ……じゃなかった綾小路くんじゃん?なにしてんの?」

佐藤「あ、綾小路くん……」

まさかの恵登場だった……
いや、この流れならこうなると思ったが、
しかし、佐藤と一緒だとはな…
お前らも制服なんだな……

綾小路「まぁ、あれだ。荷物係ってやつだ。」

もう説明するのもめんどくさい……
しかも、相手は恵だ。色々と後で、根掘り葉掘り聞かれるに決まっている。

軽井沢「へぇ~~。そうなんだー。ふーん……」

目で訴えてくる『清隆いったい、なにしてんのよ!!!』って感じか…
とりあえず、俺も『流れでこうなった』と
目で訴えといた。

櫛田「軽井沢さんたちはどこに行こうとしていたの?」


軽井沢「佐藤さんとカラオケに行くところ
だったんだー。ね!佐藤さん?」

佐藤「う、うん!割引があるから、お得だし」

一之瀬「カラオケかぁ~。いいなー!!」

櫛田「ねぇ、ねぇ!私たちもせっかくだからカラオケに行かない?」

坂柳「カラオケですか……。面白そうですね。私は行ったことがないので、これを機会に経験するのもいいですね。」

長谷部「このメンバーでカラオケって凄い豪華だねー。」

佐倉「その、私も、別にだ、大丈夫です。波瑠加ちゃんたちも一緒だし…」

椎名「私もカラオケ行ったことがないので、体験してみたいです。」

神室「……歌わなくていいなら別に」

堀北「まぁ、たまには悪くないわね…」

軽井沢「わ、わたしも、別に一緒でもいいけど」

佐藤「私も綾小路くんと一緒にカラオケに
い、行きたいかな。」

全員が俺のほうを向いた。というか、俺が決めるのか?別に、俺としても構わないが…密室だと俺の肩身が狭いんだが、女子10人に男1人でカラオケなんてな…
せめて、平田か神崎がいれば…だが、この状況で断れる気がしないしな…

綾小路「俺も構わない……。」

絞り出すように言うのが、精一杯だった…
それだけ言うと、全員嬉しそうにしていた
俺たちはカラオケに向かうことにした。

カラオケ内にて、


『いらっしゃいませー。11名様ですと、
パーティールームがおすすめですが……
それで、よろしいですか?』

全員それで、異論がないようだったので、

綾小路「はい。それでお願いします。」

軽井沢が会員だったのと佐藤の割引のおかげで、安く済むようだった。

『それでは、ごゆっくりどうぞー。』

店員から、そう言われながら部屋に向かう


凄いなこの部屋……

めちゃくちゃ広いんだな……

広すぎると、逆に落ち着かないな…


軽井沢「やっぱり広い方がテンション上がるよねー!」

佐藤「うん!そうだね。」

一之瀬「にゃはは。広くていいねー!!」

櫛田「帆波ちゃん。一緒にデュエットしない?」

一之瀬「もちろん♪」

恵と佐藤と一之瀬と櫛田はカラオケに行き慣れてることもあってか、然程驚きもせずに何を歌うのかどうか話してた。

長谷部「愛里。私たちも一緒に歌お?」

佐倉「うん!波瑠加ちゃん!」

椎名「私自身、カラオケは初めてなので、
色々教えてくれますか?長谷部さん?」

長谷部「へぇ~椎名さん初めてなんだ。
んじゃ、私がカラオケの楽しみ方を教えてあげちゃうね~」

愛里も波瑠加も楽しめてそうで、何よりだな。椎名たちとも上手くやれそうだな…

坂柳「これがカラオケ専用の部屋ですか…
マイクも複数あって、とても豪華な造りなんですね。」

神室「あんたもカラオケ初めてなの?」

坂柳「えぇ。真澄さんはよく来るんですか?」

神室「私?冗談言わないでよ。こういう、ノリが苦手なの知ってるでしょ?」

坂柳「ふふ♪えぇ、知っていますよ?折角来たんですから楽しまないと損ですよ?」

神室「はいはい……。勝手にしたら?」

坂柳「つれないですね。そこが、あなたの良いところでもありますが♪」

坂柳たちはいつもこんな感じの会話なんだろうな……確かにこういうノリは神室は苦手そうだもんな…
そんな風に思いながら、俺は一番奥の方に
座った。



♪~♪~♪


カラオケはいい感じに盛り上がっていた。
最初はもっとギスギスするだろうと思って
いたが、思いの外楽しんでいた。

櫛田や一之瀬が綺麗にデュエットしたり
佐藤と恵が仲良く歌っていたり
波瑠加が椎名に機械の説明して、愛里と波瑠加と椎名で楽しそうに一緒に歌ったり
堀北は1人で淡々と歌ったり
坂柳は綺麗な声で周囲を圧倒して、神室に
自慢をしていた。

綾小路「みんな上手いな。流石は女子って
感じだな……。」
ドリンクを飲みながら、聞き惚れていた。
ちなみに俺は聞く専門をして、周りにバレないよう気配を消していた。
そしたら、

堀北「あなたは歌わないのかしら?」
歌い終わった堀北が話し掛けてきた。

綾小路「只でさえ、男1人で肩身が狭いんだ。それにこの流れを壊したくない。」

堀北「そうかしら?でも周りを見てごらんなさい?」


ん?

周り?何のことだ?

そう言えば、急に静かになったな……

そう思いながら、視線を上に向けると…

全員がこちらをじーっとみていた。

この状況はまさか………



綾小路「……………ちょっとトイレに行って来る。」

そう言って、俺は立ち上がって部屋を
出ようとしたら……腕を捕まれた。

長谷部「はーい、捕まえた♪ダメだよ?
きよぽん逃げるのは?」

一之瀬「そうそう♪」

櫛田「だよねぇ~♪」

坂柳「ふふ♪綾小路くんあなたの歌声にも是非興味がありますわ♪」

軽井沢「綾小路くんだけー歌わないのはー
ずるいとーおもいまーす♪」

扉の前で5人に行く手を阻まれた……
波瑠加と恵と坂柳はニヤニヤしながら、
言っているところを見ると遊んでるように
見える。それに櫛田と一之瀬に腕を捕まれ
振り払うことも出来なくなった……

いや、実際この感触をずっと味わっていたい……じゃなかった、落ち着け俺。

綾小路「いや、本当に勘弁してくれないか?」
俺がそう言うと、
全員が口を揃えて


『ダメ♪×10』


明らかに俺で遊んでる様子がわかった…

この時俺は気づいた……

俺を嵌めるために全員カラオケを選んだのは俺で遊ぶためなんだと…

この日初めて俺は後悔の味を覚えた………





『ありがとうございましたー。』


一之瀬「ん~~楽しかったねー♪」

櫛田「だね♪」

堀北「まぁ、悪くなかったわね」

軽井沢「あぁ~~ストレス発散出来た♪」

佐藤「うん!そうだね!」

長谷部「あー楽しかった。愛里は相変わらず、歌上手いね~?」

佐倉「あ、ありがとう波瑠加ちゃん。でも
椎名さんも坂柳さんも凄かったね?」

椎名「皆さんお上手でびっくりしました。」

坂柳「いえいえ♪それほどではありませんわ?ねぇ、真澄さん?」

神室「……疲れた。」


綾小路「俺は……二度とカラオケに行きたくないな……。」

あの後で俺は無理矢理歌わされた……
全員顔が赤かったのはどうしてか気になったが、大方俺の歌が下手で笑いを堪えてた
だけなんだろうな……

一之瀬「ご、ごめんね。綾小路くん無理矢理歌わせたりして……」

途端にシュンとした一之瀬に俺は慌てて、

綾小路「いや、大丈夫だ……」

こんな公開処刑を食らうとはな……
穴があったら入りたいとはこのことか…

綾小路「それに悪かったな。俺の歌のせいで、空気を壊して」

それを言った瞬間に全員がこちらを向き…


軽井沢「綾小路くんさー……それ、本気で言ってる?」

ん?

どういうことだ……?

いや、実際俺が歌っているとき空気がおかしかったのは事実だよな?

堀北「あなた凄く上手だったのよ?分からないなんて言わないわよね////」

櫛田「そうそうー!凄かったよー!綾小路くん/////♪」

長谷部「きよぽん前にカラオケ行ったときも、歌わなかったから今日こそはって思ったけど……あれはヤバかったね///♪」

佐倉「す、す、すごかったよ!清隆くん。思わず、聞き惚れちゃったよ//////」

椎名「綾小路くんは凄いんですね///」

軽井沢「あんな隠れた特技あるなんて//////
流石きよ……って、べ、べ、べつになんとも思ってないんだからね///?」

佐藤「う、うん。凄かったよ?綾小路くん/////」

坂柳「ふふ♪流石は綾小路くんですね?
ここにいる女性を美声で落とすとは。やはり、あなたは面白いですね//////♪」

神室「……まぁ、凄かったわね///」

一之瀬「か、かっこよかったよ//////
綾小路くん!!」


……女性陣には好評だったらしい。

……これもホワイトルームの力のおかげ…ではないよな?

しかし、全員こっち向いてくれないのはなぜなんだ……?

綾小路「そ、そうか。だが、どうしてこっち見ないんだ…?」

堀北「はぁ。あなたは相変わらずね?」
だからと言って、ため息をつかれるのは
どうしてだ……?

綾小路「どういう意味だ?」
そう言った瞬間に堀北と恵と坂柳に攻撃を喰らった……なんで…

坂柳「分からないなら、いいんですよ?」

軽井沢「…………ばか」

佐藤「綾小路くん……。」

長谷部「きよぽんは本当に罪な男だねー。
ね?愛里?」

佐倉「清隆くん……。」

椎名「……?」

櫛田「むぅぅ……」

一之瀬「綾小路くんって……鈍感なんだね……やっぱり…」

堀北「……女たらし。」

神室「はぁー疲れる。」


本当によく分からないんだが……


まぁ、今日は振り回されたりもしたが、
楽しかったと感じた自分がいた……

女性陣から刺すような視線を感じつつ、
今日はお開きとなったが、『またカラオケに付きあってもらうからね?』と言われた時はマジかよ…と思ったのは言うまでもなかった……。




後日に学校で、俺が堀北たちと一緒に居た所を目撃していた奴等から、質問攻めにあった。特に3バカから……


しばらく一年生の間ではその話題で持ち切りと、なってしまい平穏無事な学校生活が、遠のいていった… 
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