八条学園騒動記
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第六百七十話 戦い終わって日が暮れてその十七
「ある意味見ていて面白いしね」
「遠くから見ているとな」
「そうだね」
「そうだからね」
それでというのだ。
「博士はね」
「嫌われてなくて」
「何処か受け入れられてるね」
「それにお給料もちゃんと払ってくれて」
お店の人が持って来てくれたビールを受け取ってだった。
豪快に飲んでだ、また言った。
「福利厚生だってね」
「しっかりしてるんだな」
「雇い主としては」
「もうね」
それこそというのだ。
「理想の上司だよ」
「モラハラパワハラもしない」
「そんな上司なんだね」
「そうだよ」
実際にというのだ。
「あの人は」
「野上君にいつも優しいしな」
「怒らないよね」
「色々と気遣いもして」
「いい感じだね」
「最初はどんな人か不安だったけれど」
雇い主としての博士はというのだ。
「とてもよかったよ」
「そうなんだな」
「野上君今も明るい顔だしね」
「今もあるから、ブラックな職場は」
法律で禁じられても存在し続けているのだ。
「とんでもない待遇の会社が」
「どうしてもあるよな」
「安いお給料で長い時間酷使されて」
「セクハラモラハラパワハラ常で」
「そんな職場あるね」
「流石にソ連軍程じゃないけれど」
スターリンの頃のである。
「けれどね」
「それでもだよな」
「酷いところあるね」
「そうしたところに行くことを考えたら」
「博士のところはか」
「天国なんだね」
「そうだよ」
そこまでいいというのだ。
「本当にね」
「そうなんだな」
「博士っていい上司なんだ」
「理想の上司だよ」
そこまで言っていいというのだ。
「本当にね」
「そうなんだな」
「博士は」
「だから今だってね」
ビールをさらに飲みつつ言った。
「こうしてだよ」
「飲んで食ってか」
「楽しくできるんだね」
「そうだよ」
実際にというのだ。
「お給料も払ってくれるし」
「ちゃんとか」
「そうしてくれるから」
「それも高くね」
ただ支払ってくれるだけでなくというのだ。
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