八条学園騒動記
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第六百七十話 戦い終わって日が暮れてその十四
「実際にね」
「そうした感情ばかりだと」
「身体に悪いね」
「今の話でわかったよ」
「僕達もね」
「全くだよ、馬鹿な行いや言葉には報いがあっても」
それでもというのだ。
「それを嫌ってもね」
「出来る限り嫌わない」
「そして憎まない」
「それが大事だな」
「本当にね」
「博士だってね」
連合最悪の悪人と言われている彼もというのだ。
「マイナスの感情はないよね」
「そうなんだよな」
「これがね」
二匹もそれはと頷く。
「怒ったり嫌ったりね」
「憎んだりな」
「そうした感情はないね」
「ほぼな」
「そうだよね」
「というか嫌いなのは犯罪者とかならず者で」
そうした連中でというのだ。
「誰もが嫌うからね」
「ヤクザ屋さんとかな」
「所謂社会のダニはね」
「嫌って当然だよ」
それはというのだ。
「もうね」
「そうだよな」
「言われてみたら」
「博士は悪戯が好きなんだよ」
マイナスの感情はなくというのだ。
「あと実験と開発がね」
「そう考えると純粋だな」
「博士ってね」
「物凄く頭はいいけれどね」
「二百億年も生きてな」
「知能指数二十万でね」
「けれどその心はね」
それはというのだ。
「実はだよ」
「そんなにか」
「マイナスのものはないんだね」
「うん、結構子供っぽいところがあるよ」
そうだというのだ。
「造りたいものを造るしね」
「やりたいことをやる」
「そうした人なんだ」
「物凄く迷惑な人でね」
このことは野上君も否定しない、というか全面的に肯定している。まさにその通りであると思っているからだ。
「犯罪も平気でするよ」
「殺人だってな」
「ヤクザ屋さんとかばかりでもね」
二匹はこう返した。
「遊びで普通に殺すからね、博士って」
「それも残忍にな」
「けれど普通の人達には何もしないし」
手出しをすることは一切ない。
「大量破壊兵器を使うのも」
「ヤクザ屋さんとかだな」
「殺す為に使うのは」
二匹はまた言った。
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