八条学園騒動記
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第六百七十話 戦い終わって日が暮れてその三
「おい、皆でだ」
「私達もですか」
「艦長と一緒にですか」
「飲むぞ、同じ店でね」
このパブの中でというのだ。
「そうするぞ」
「わかりました」
「じゃあそうしましょう」
「お言葉に甘えます」
「そうさせてもらいます」
「割りカンでな」
このことも言うのだった。
「皆で飲んで食うぞ」
「わかりました」
「じゃあそうしましょう」
「お金は割りカンですね」
「それで、ですね」
「誰かに全部出させるなんてな」
そうしたことはというのだ。
「連合はないな」
「ええ、それはしない」
「そうした主義ですね」
「連合は」
「昔の中国は違ったけれどな」
この国はというのだ。
「一番立場が上の人間が出していた」
「そうでしたね」
「昔の中国はそうでしたね」
「大勢で飲んで食った時は」
「そうしていましたね」
「しかし今は違うからな」
その中国でもというのだ。
「だからな」
「我々も割りカンですね」
「階級に関係なく」
「連合式に」
「平等にいくぞ」
艦長は笑顔でこう言ってだった。
自分が預かる艦の乗員達と共に楽しく飲んで食べて勝利を祝った、そして野上君は帰るとすぐにだった。
街に出て焼き肉屋に入ったが。
生きもの同伴可能の店だったのでライゾウとタロも連れていった、そうして個室で彼等と共に肉を食べるが。
「ビールはいいんだ」
「猫だぞ」
「犬だからね」
二匹はそれでと答えた。
「お酒は毒だよ」
「ちょっとした量で命に関わるからな」
「お酒はいいよ」
「ミルクもらうな」
「そうなんだ、博士が喋る様にしてくれても」
「そっちはな」
「博士は変えてないからね」
二匹で野上君に答えた。
「それでだよ」
「お酒は駄目だよ」
「そもそも興味ないしな」
「お酒にはね」
「そうなんだ、じゃあいいよ」
野上君もそれならと頷いた。
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