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ウルトラマンカイナ

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外星編 ウルトラホピスファイト part1

 
前書き
◇今話の登場人物及び登場メカ

弘原海(わだつみ)
 BURK日本支部の実戦部隊を率いている、質実剛健にして熱血漢な隊長。部下達の生還を何よりも優先する人情家であり、ウルトラマンに対しても厚い信頼を寄せている。35歳。

駒門琴乃(こまかどことの)
 弘原海の副官として彼を支えている実質的なサブリーダーであり、任務遂行のためとあらば如何なる危険も顧みない鉄血の女傑。亜麻色のストレートヘアを靡かせるスタイル抜群の美女。22歳。
 スリーサイズはバスト108cm、ウエスト62cm、ヒップ91cm。カップサイズはL。

◇シャーロット
 BURKオーストラリア支部から惑星調査隊に参加した女性科学者であり、宇宙人の文明力や科学力に関する研究を専門としている。ウェーブが掛かったプラチナブランドのボブヘアーが特徴の、妖艶にして蠱惑的な美女。26歳。
 スリーサイズはバスト115cm、ウエスト65cm、ヒップ98cm。カップサイズはM。

◇BURKスコーピオン
 BURKオーストラリア支部が開発した、スペースシャトル型の最新型宇宙船。遥か遠くの惑星であっても容易く往復出来るほどの航続距離があり、弘原海、駒門琴乃、シャーロットの他にも多くの男性乗組員が搭乗する。

◇BURKセイバー
 BURKアメリカ支部をはじめとする多くの支部で制式採用されている現役の単座式宇宙戦闘機であり、F-86セイバーを彷彿させる後退翼が特徴。どのような環境下でも運用出来る汎用性があり、BURKスコーピオンの護衛任務に就いている女性パイロット達が搭乗する。

◇BURKエイティーツー
 BURK日本支部で開発された、BURKスコーピオンの船内に格納されている惑星探索用の偵察車両。82式指揮通信車をベースとしており、指揮官席の座席は尻が背凭れで隠れない構造となっている。弘原海、駒門琴乃、シャーロット博士をはじめとする調査隊の地上部隊が搭乗する。
 ※原案は俊泊先生。

 

 

 これまでの歴史の中で、幾度となく宇宙からの侵略者達に狙われ続けてきた地球。その蒼き星が今もなお存続しているのは、ウルトラマンの来訪をはじめとする幾つもの「奇跡」によるものだったのだろう。

 防衛チーム「BURK(バーク)」の隊員達がその事実を改めて実感したのは――ウルトラマンカイナが初めて地球に現れた「恐竜戦車地球降下事件」から、約半年後のことであった。

 ◇

 恐竜戦車の撃破から数ヶ月の間は怪獣の出現も大幅に減少しており、当時の人々は穏やかな日常を謳歌していた。だがこの時すでに、外宇宙の状況を観測していたBURKの宇宙パトロール隊は、その束の間の平和を破られていたのである。

 ――宇宙パトロール隊が観測対象としていた惑星の一つである、ホピス星。地球から遠く離れた宙域に存在しているその星が突如、謎の大爆発に飲み込まれたのである。
 星の表面を丸ごと更地にしてしまい、その惑星に住まう生命全てを焼き払ってしまうほどの爆炎。その業火は、地球と同じ緑豊かな星だったホピス星を、一瞬のうちに死の大地へと変えてしまったのだ。

 人類が外宇宙への本格的な進出を果たした暁には、是非とも交流を試みたいと願われていた緑豊かな平和の星。そのホピス星を瞬く間に焼き尽くした爆炎の熱量は、「余波」だけで宇宙パトロール隊の衛星すらも破壊するほどの威力だったのである。

 この異常事態を受け、BURKスイス本部はホピス星で発生した大爆発の実態を調査するべく、「BURK惑星調査隊」の編成を決定。
 その「人選」を託された日本支部の綾川(あやかわ)司令官は、最も実戦経験が豊富な同支部の実戦部隊を中心に、惑星調査隊のメンバーを選抜。オーストラリア支部から派遣されて来た天才科学者・シャーロット博士と共に、最新型宇宙船「BURKスコーピオン」による調査を部下達に命じた。

 ――かくして。日本支部出身の弘原海(わだつみ)隊長を筆頭とするBURK惑星調査隊は、草一つ無い不毛の地と化したホピス星へと飛び立つことになったのである。

 ◇

 スペースシャトル状の宇宙船であるBURKスコーピオンと、その護衛機として随伴している宇宙戦闘機部隊。調査隊に選抜されたエリート隊員達を乗せ、宇宙の大海を翔んでいるそれらのスーパーメカは、光速に迫る疾さでホピス星を目指していた。

 あまりの速さ故か、機内から見える暗黒の景色は渦のように歪み始めている。それはやがて大きなうねりとなって、旅人達を目的の星へと連れて行く。
 いつしか全ての歪みが消え去り、穏やかなモノクロの世界が戻って来たかと思えば。その静寂を中央から突き破るかのように、旅人達の眼前を、真っ赤な「新境地」が覆い尽くしてしまう。

 それは謎の大爆発によって焼き払われた、ホピス星の荒野だったのだ。「ウルトラマンカイナ」の物語を越えた先に待つ、新たな戦い。その舞台が、この惑星なのである。

 ◇

 惑星ホピスの環境は地球に極めて近しいものであり、かつては生命に溢れる緑豊かな大地が広がっていた――のだが。
 弘原海達を乗せたBURKスコーピオンの着陸先に広がっていたのは、荒れ果てた死の地平線のみであった。

『な、何よこれ……! ホピス星は地球よりも自然が豊富な星なんじゃなかったの……!?』
『こんなに広い惑星なのに、生命反応が全く無いだなんて……! まるで死の星じゃない……!』

 その宇宙船の護衛に就いている、単座式の宇宙戦闘機――「BURKセイバー」の女性パイロット達も、眼下に広がる凄惨な光景には息を呑んでいる。
 F-86セイバーを彷彿させる後退翼を特徴とするこの機体は、どのような環境下でも飛行出来る汎用性の高さが最大の武器なのだが。それは未知の領域に踏み込まなければならないパイロット達が背負うプレッシャーを払拭し切れるものではなく、彼女達はその頬に冷や汗を伝わせていた。

「こいつぁ……ひでぇな。殺風景なんてもんじゃねぇ、まるで星の文明そのものを根刮ぎ焼き払った後みてぇだぜ」
「……研究者達の話では、地球に極めて近しい環境である可能性が高い……ということでしたが。今となっては、見る影もありませんね」
「何らかの事故による自滅……って感じじゃあねぇな。やはり、この星を滅ぼした侵略者達が居たってわけか……」

 BURKスコーピオンのコクピットからその大地を見下ろしていた弘原海と駒門琴乃(こまかどことの)も、僅かに焼け残っている建物らしき残骸の数々を前に、沈痛な表情を浮かべている。かつてこの星で栄えていたのであろう文明の「残滓」が、そこに残されていたのだ。

 赤いレオタードのような形状となっている、女性専用の特殊戦闘服を着用している琴乃は、その白く豊満な肉体に冷や汗を伝わせていた。推定Lカップの豊穣な爆乳と安産型の爆尻は、着陸の衝撃でばるんっと弾んでいる。亜麻色のロングヘアも、その弾みでふわりと靡いていた。

(……地球に近しい星、か。つまり何かが違っていれば……今頃は地球も、この星のようになっていたのかも知れないのだな……)

 この先の調査で、自分達は一体どのような「真実」と向き合うことになるのか。一瞬のうちに死の星と化したこのホピス星で、一体何が起きたというのか。
 その思いを巡らせる彼女の柔肌を、甘く芳醇な匂いを帯びた汗が伝っていた。雄の情欲を掻き立てる特濃のフェロモンが、その汗を通じてコクピット内に充満しつつあるのだが――ホピス星の惨状にのみ目を向けている弘原海は、全く意に介していない。

 このBURKスコーピオンに搭乗している男性乗組員(クルー)達の多くは、琴乃の色香にはごくりと息を呑んでいたというのに、弘原海だけはまるで気にも留めていなかったのである。付き合いの長さが為せる慣れ、というものなのかも知れない。

 ――だが、BURKスコーピオンの乗組員達を惑わせていたのは琴乃だけではない。この宇宙船に同乗しているもう1人の爆乳美女は、彼女以上に濃厚なフェロモンを、その白く豊穣な肉体から振り撒いていたのである。

「焼け跡を見る限りだと、光波熱線の照射によるものと考えられるけど……規模があまりにも桁違いね。星ごと焼き尽くすなんて、一体どんなエネルギー量を放射すれば実現出来るのかしら……」
「光波熱線……!? シャーロット博士はこの惨状が……あのスペシウム光線のような、光波熱線の類によるものだと仰るのですか……!?」
「地球人類の物差しで測れる範囲なんて、たかが知れてるのよ……駒門隊員。私達が知っている光線技なんて、彼らにとっては軽いジャブに過ぎないわ。ゾフィーのM87光線だって、地球上で観測された照射は本来の威力の1/10以下ではないかとも言われているくらいなのだから」
「……途方もない、とはまさにこのことですね……」

 ウェーブが掛かった、艶やかなプラチナブロンド。その髪をボブヘアーに切り揃えている、眼鏡を掛けた色白の女性科学者――シャーロット博士だ。
 BURKスコーピオンと共にオーストラリア支部から派遣されて来た彼女は、宇宙人の文明力や科学力に関する研究を専門としており、今回の調査に協力するために同行して来たのだが――その熟れた極上の女体は、琴乃すらも思わず「禁断の高鳴り」を覚えてしまうほどの色香を放っているのだ。

 ぷっくりとした蠱惑的な唇に、濡れそぼった妖艶な眼差し。透き通るような色白の柔肌に、178cmという長身。そして推定Mカップという琴乃を凌ぐ特大の爆乳に、安産型の豊穣な爆尻。
 さらに、その熟れた白い肉体を伝う汗からは――雄の本能を刺激する芳しいフェロモンが漂っていた。地表を焦土に変えた光波熱線の影響もあり、しとどに汗ばんだ彼女の肉体からは芳醇な「オンナ」の香りが漂っているのだ。乗組員の男達も、彼女の蠱惑的な肉体と芳香には毎日のように頭を抱えていたのである。

「なぁに、この星を滅ぼした奴らと今すぐやり合おうってわけじゃあねぇんだ。今からあれこれ不安がってたって、何も分かりゃあしねえよ。為せば成る、その精神で行こうや」
「弘原海隊長……」
「……ふふっ。あなたみたいな単純なタイプが結局、誰よりも早く道を切り開いて行くものなのかも知れないわね。弘原海隊長」
「よせよシャーロット博士、褒めたって何も出て来やしないぜ?」

 ……が。そんな爆乳美女2人が、すぐ近くで特濃の芳香をその熟れた肉体から振り撒いているというのに。
 弘原海は眉一つ動かすことなく着陸を成功させ、上陸準備を整え始めていた。腰のホルスターに制式光線銃「BURKガン」を収めた彼は、琴乃を励ますように豪快な笑みを浮かべている。そんな彼に勇気付けられた琴乃とシャーロットも、釣られたように微笑を溢していた。

「……うふふっ。変わってるわね、あの隊長」
「ふふっ……私もそう思います。……だから、付いて行くのです」

 並外れた美貌と色香、そして蠱惑的に熟れた極上の女体。そこに目が眩む余り、自分達の人格や能力を見ようともしなかった愚かな男達を大勢見てきた2人にとっては、弘原海のような男は「初めて」であり、頼もしく思えるのだろう。
 足早に地上へと降りて行く彼に続き、笑顔で顔を見合わせる2人の美女も。張りのある爆乳と爆尻をどたぷんっと弾ませ、素早くコクピットから駆け降りて行った。

 すでにBURKスコーピオンの船内からは、調査用の偵察車両「BURKエイティーツー」が出動している。82式指揮通信車をベースとしている、日本支部製の惑星探索用特殊車両だ。

「……よし、全員揃ったな! 俺達はこれより、この惑星ホピスの調査を開始する! まずは、あの遥か向こうに見えるいかにもな洞窟からだ! いいか、俺の部下になったからには誰1人として欠けることは許さんぞ! 必ず全員で生きて地球に帰る……それが最優先事項であることを忘れるなッ!」
「はいッ!」
「了解しましたッ!」

 これから現地調査に赴くことになる男性隊員達は皆、弘原海と同じ赤と黒を基調とする隊員服と、白のヘルメットを着用していた。調査隊専用装備として新たに開発された隊員服を纏う彼らを率いて、弘原海達はこの惑星ホピスの調査に乗り出して行くことになるのだが――これが凄まじい激戦の序章になることなど、知る由もないのであった。
 
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