ヘタリア学園
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第九百七十六話 女は怖い
第九百七十六話 女は怖い
ロシアの古いお友達はフランスだけではありません。オーストリアさんもそうなのです。
この二人の付き合いも長いものです。それこそオーストリアさんがプロイセンと揉めだした時からの付き合いです。それ以降ずっとお友達だったのです。
「あいつがいつも後ろにいやがったんだよ」
当のプロイセンはこう言ってうんざりとした顔になっています。
「俺がオーストリアと戦っていたらよ、あいつがすぐに後ろに出て来てよ」
「それで最後まで戦えなかったんだな」
「そうだよ。俺はいつもあいつが後ろにいたんだよ」
こう相棒のドイツに対しても話しています。本当にこの二人の友人関係には悩まされてきたのです。
「七年戦争の時なんかな、エスカルゴ野郎まで出て来てな」
「あれは御前の上司が女の人を馬鹿にしたからだと思うが」
当時のプロイセンの上司フリードリヒ大王は女の人が嫌いでした。それで馬鹿にした言葉を言ったのですが当時はオーストリアもロシアも上司は女の人だったのです。そしてフランスの上司の参謀というか愛人の人も女の人でした。それでその三国を一度に敵に回してしまったのです。
「ある程度以上自業自得だったと思うが」
「それからも何かっていうとあの二国を意識してやってきたんだよ」
「複雑だな、御前の歴史も」
「そうだよ。両方共ぶん殴ってやりたかったけれどな」
プロイセンの本音です。
「結局それはできずじまいでよ、今に至るんだよ」
「そうか。それで今はロシアとオーストリアは特に仲が良くも悪くもないがそれはどう思う?」
「願ったり叶ったりだな。っていうかどっちも孤立しておけよ」
とはいっても簡単にそうはならないわけで。そうは言っても両国と付き合っていかないといけないプロイセンなのでした。
第九百七十六話 完
2009・10・8
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