ドリトル先生のダイヤモンド婚式
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第八幕その一
第八幕 増えたプレゼントを見て
お静さんは先生のお家で先生がご夫婦に置き時計とは別のプレゼントとして買った中国の扇子を見ました。
そうしてです、こう先生に言いました。
「実物見たらね」
「どう思ったのかな」
「お話を聞いてもいいと思ったけれど」
それでもというのです。
「それが確信になったわ」
「そうなんだ」
「ええ、本当にね」
まさにというのです。
「これも喜んでもらえるわ」
「それは何よりだよ」
「先生ってプレゼントの才能あるわ」
お静さんはこうも言いました。
「それもかなりね」
「そうなんだ」
「ええ、だからね」
それでというのです。
「女の人にもね」
「プレゼントをかな」
「したらいいわ」
「ははは、僕に女性へのプレゼントなんてね」
「あら、日笠さんにしたんでしょ」
「桂花陳酒のことかな」
「それまでにもね」
先生は日笠さんにプレゼントをしていることを知っていて言うのでした。
「そうだったわよね」
「それはそうだけれど」
「日笠さんいつも喜んでくれてるでしょ」
「有り難いことにね」
「だったらね」
それならというのです。
「間違いないわ」
「僕にはプレゼントのセンスがあるんだ」
「それを贈るね」
「そうなんだね」
「だからね」
お静さんは先生に笑ってお話しました。
「日笠さんにはこれからもね」
「プレゼントをしていいんだね」
「そうすべきよ」
「そうだね、生きものの皆にもトミーにも王子にもね」
ここで先生はこんなことを言いました。
「これからもね」
「家族やお友達としてかしら」
「そして日笠さんもね」
今お話しているこの人についてもというのです。
「大切なお友達の一人だから」
「あら、そう言うのね」
「?何かあるかな」
「あるから言ってるのよ」
これがお静さんの返事でした。
「私もね」
「そうなんだ」
「そうよ、先生はもっと日笠さんを見るべきよ」
絶対にというのです。
「そうしたらわかるわ」
「何がかな」
「私も皆もいつも言ってることがね」
それがというのです。
「わかるわ」
「そうなんだ」
「そう、だからね」
それでというのです。
「先生は日笠さんを見てね」
「あと自分自身もだよ」
「全く、先生は自己評価が低いから」
「すぐに女性に縁がないって言うから」
「恋愛とはってね」
「そこがね」
「どうかってなるよ、僕達も」
ここで生きものの皆も言いました。
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