夢幻水滸伝
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第二百五十話 三つ巴のはじまりその九
「敵の備えが緩くないとあかん」
「その通りですね」
「そやからや」
「こちらの守りを固めることもしたのですね」
「そうしたんや、これでや」
「郭様と美蓮様は私達と戦わないといけないですね」
「そういうことや、敵をこちらの望む様に動かさせることもな」
このこともというのだ。
「戦略や」
「そうですね」
「そうするとこちらが有利に戦えるさかいな」
だからだというのだ。
「そうすることが出来たらな」
「その様にすべきですね」
「そういうことや、ほなな」
「これよりですね」
「福建に入るで、あと白の水軍やが」
海の方を見た、港から彼が率いている軍艦が次々と出港しているのが見える。
「こちらを海から援護してな」
「補給もですね」
「頼んでるがな」
「その水軍で敵と戦う」
「敵の後方を脅かすこともや」
海からというのだ。
「そうしたこともや」
「していきますね」
「それは白に任せてるが」
「白様ならですね」
「やってくれる」
信頼している言葉だった。
「あいつは水軍の適性もあるさかいな」
「だからですね」
「提督や船乗りの様な水の専門職やないが」
それでもというのだ。
「自分等の中で一番適性がある」
「水関連に」
「そやからな」
「水軍はあの方にお任せしましたね」
「そうしたんや」
こう話した。
「実はな」
「そうですね」
「それでや」
「ここはですね」
「陸と海からな」
その両方からというのだ。
「攻めてくで」
「わかりました」
「ほなな」
こうしたことを話してだった。
施は軍を率いてそのうえで温州から福建省に向かった、その際馬だけでなく鉄道も使っていてだった。
清軍は速やかだった、瞬く間に福建省との境に来たが。
軍議の時にだ、王と紅美が話した。
「もう国境にです」
「敵の軍がいるそうです」
「そやな、ほなな」
施は二人の話を聞いて述べた。
「早速や」
「戦ですね」
「その準備に入りますね」
「そうするで、自分が中央を率いて」
施は二人に話した。
「王は右、紅美ちゃんは左でな」
「そうしてですね」
「それぞれ率いるのですね」
「そのうえで戦う、ただ敵の詳しい状況をな」
施はさらに話した。
「よりや」
「調べる」
「そして詳細を知りますね」
「そのうえで、ですね」
「戦いますね」
「今は敵がいるとだけや」
国境にというのだ。
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