八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六百六十六話 巨砲からその十四
「そうでなくとも始末される」
「仕事人みたいなのが送られて」
「そうなるが」
それでもというのだ。
「ああした創作ではな」
「屑が何やってもオッケーですね」
「そうした作品もある」
「そうですね」
「だがそれを普通の創作で行うとじゃ」
まさにというのだ。
「作品自体が碌でもないものになる」
「ですね」
「だから普通はせんしな」
「誰もが創作する展開にしないっていうのも」
「王道という言葉があるのう」
博士は野上君に問う様にして話した。
「そうであるな」
「セオリー通りに創っていくことですね」
「そして邪道がある」
「それですね」
「料理を出してもうどんを頼んで溝水を出せばどうじゃ」
「その店が潰れること確定ですね」
野上君は即答で返した。
「その瞬間に」
「そうなるのう」
「それが邪道ですね」
「誰もしないことではないのじゃ」
「それを創るのが凄いんじゃないですね」
「独創性は大事であるが」
このことは言うまでもない、やはりそれあってだ。
「しかしな」
「それでもですよね」
「邪道というものがある」
「それで邪道はですね」
「普通はせん」
「誰もがしないんじゃなくて」
「誰もがせんことじゃ」
それが碌でもないことだ。
「それをする自分凄いのではない」
「馬鹿だってことですね」
「してはならんことをして凄いというのは馬鹿じゃ」
博士は冷淡に述べた。
「創作でもな」
「うどん注文した人に溝水出すのと同じですね」
「それがわからん創作者は潰れる」
そうなるというのだ。
「王道、セオリーを無視してはな」
「そうですよね」
「エロでも屑が勝つ展開ばかり創るばかりではな」
「もう胸糞悪くなって誰も読まなくなったりします」
「そういうことじゃ」
まさにというのだ。
「邪道はせぬことじゃ」
「創作では」
「どんなことでもな、誰もしなかったことはな」
「それが碌でもないからですね」
「しなかったのじゃ、溝水なぞ誰が料理に使うのじゃ」
「使ったら馬鹿どころじゃないですね」
「そんなものは料理でも何でもない」
溝水を使えばというのだ。
ページ上へ戻る