夢幻水滸伝
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第二百四十九話 義侠心を胸にその八
「これより」
「ではお願いします」
「やはり統一してこそです」
「平和で豊かになります」
「分れていてはです」
「平和と豊かさにも限度があります」
「分れていますと争います」
紅美もその通りと述べた。
「互いに。それよりも統一され」
「まとまって治める」
「それがよりよいですね」
「平和で豊かになる為には」
「その為には」
「これは中国そして世界にも言えますが」
それでもというのだ。
「やはりです」
「まずはですね」
「この湖北省ですね」
「統一するとなると」
「物事には順番があるので」
紅美はこうも話した。
「ですから」
「まずはですね」
「この湖北省ですね」
「そうなりますね」
「そうかと。では皆さんの為に統一を目指します」
こう言ってだった。
紅美は賊やモンスターの退治から湖北省の統一に移った。使者を省の街や村に送って自分の勢力に入る様に言っていった。するとだった。
「順調ですね」
「はい、使者を送るよりもです」
「降る街や村が続々と出ています」
「無論使者の話を聞いて降る街や村が多いですが」
「それよりもですね」
「これは凄いことですね」
紅美は自身の執務室で自分に報告する官吏達に唸って述べた。
「まことに」
「左様ですね」
「これはかなりのことです」
「全て菖様のされることを見てです」
「そのうえでのことです」
官吏達は紅美にこう述べた。
「率先して賊やモンスターを倒されてです」
「重罪人でないと軍に入れる形で迎えられてです」
「そして善政も敷かれています」
「民のことを考えた」
「税も軽いですし」
「税ですか、私は必要なだけです」
税の話をされてだ、紅美はこう返した。
「納めてもらっているだけです」
「その必要なだけ納めることがです」
「そのことが大きいです」
「私腹を肥やすこともされずです」
「全て民の為に使われるので」
「起きた時は農業科にいまして」
今度はそちらの世界の話をした。
「レスリングに興じていますが別に贅沢は」
「ご趣味ではないですね」
「奢侈は」
「宮殿や庭についても」
「どちらもさして興味はないです」
きっぱりと述べた。
「お花は好きですが」
「その質素さです」
「その質素さが有り難いのです」
「私達にとっては」
「そうなのです」
「左様ですか、ですが」
それでもとだ、紅美はさらに話した。
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