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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第五幕その八

「見事だよ」
「お布団で寝てお箸も完璧に使って」
「しかも最近毛筆も上手になってきたわね」 
 チープサイドの家族も先生のお話をします。
「そう思うとね」
「先生ってどんどん日本人になってるね」
「国籍だけじゃなくて」
 トートーはそちらのお話からしました。
「もう生活自体がそうだね」
「お布団でも快適に寝られて」 
 ポリネシアはそちらのお話をしました。
「座布団にも座って」
「胡座かいたり正座もして」  
 ガブガブは座り方のことを言いました。
「普通にくつろいでいるし」
「正座で足痺れなくなったね」
「これってかなりのことだよ」
 オシツオサレツは二つの頭でお話しました。
「日本で産まれた人でもそうなるのに」
「長い間正座だと足が痺れるのに」
「しかも納豆とか梅干し平気だよ」
 ダブダブは彼らしく食べもののお話をしました。
「ぬか漬けも卵かけご飯もね」
「しかも日本文化にかなり詳しいからね」
 ホワイティも言います。
「茶道も出来て和歌も詠めるから」
「日本人だね」
 ジップは断言しました。
「先生は」
「完全にそうなっているよ」
 チーチーが見てもそうです。
「着物も着られるしね」
「いや、先生と日本がここまで相性がいいなんて」
 老馬も思うことでした。
「想像もしなかったよ」
「そうなんだね、何か日本があまりにも素敵だから」
 そうした国だからというのです。
「何から何まで学んで面白くてね」
「来日してからだね」
「どんどん日本を学んでいって」
「そして好きになって」
「日本に入っていって」
「今に至るのね」
「そうなっているね、こんな不思議で面白くて素敵な国があるなんて」 
 先生は笑顔で言いました。
「僕は子供の頃はじめて日本のことを知ったけれど」
「何で知ったのかしら」
 お静さんが尋ねました。
「一体」
「本でだよ、それからテレビとかでも観てね」
 そうしてというのです。
「知っていったよ、けれど王子にすき焼きをご馳走してもらってね」
「日本のお話を聞いてお仕事もよね」
「誘われてね」
「来日して住む様になって」
「あまりにも素晴らしいものが多過ぎて、日本の人達もね」
 彼等もというのです。
「真面目で自分の興味があることに邁進するね」
「日本人そうした人多いよね」
 王子もそれはと頷きました。
「だからお仕事とか趣味とかね」
「凄いことになるね」
「そうだよね」
「それで親切で細かいところまで気が利いてくれる人も多いから」
「日本の人達もだね」
「好きになってね」
 それでというのです。
「今に至るんだ」
「すっかり日本が好きになって」
「愛しているとさえ言っていいよ」 
 そこまでというのです。
「もうね」
「そこまでなんだ」
「だから日本のものをどんどん知って学んでいったら」
「今みたいになったんだね」
「そうなんだ、しかも食べものも飲みものも美味しいからね」
「いや、イギリスなんてね」 
 王子は先生の祖国のそちらのお話を少し苦いお顔で述べました。 
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