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夢幻水滸伝

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第二百四十九話 義侠心を胸にその四

「信じます」
「それでは」
「すぐに出ます」
「わかりました、船と人夫を提供しましょうか」
「それで、ですか」
「我が社は港湾の仕事ですから」
 その為にというのだ。
「船と人手はありますので」
「それを用いてですか」
「退治して下さいますか」
「退治しようと決意しましたが」
 それでもとだ、紅美は述べた。
「自分で調達してです」
「そうでしたから」
「出るつもりでしたが」
「その間も時間がかかりますね」
「はい、確かに」
「すぐに出られるなら」
 そうして退治するならというのだ。
「その方がずっといいですね」
「確かに」
「ではです」
「これよりですね」
「お借りして出ます」
 こう言ってそうしてだった。
 紅美は船と人夫を借りて川に出た、そうして遭遇した川賊もモンスター達も次々に青雲剣と武芸それにだった。
 術も使って倒した、青雲剣を振るうとだった。
「す、凄いな」
「大きな船もモンスターも倒すか」
「一撃で」
「あれが神具か」
「それに星の方か」
 人夫達も驚いた、紅美は降った賊やモンスター達はだった。
 仲間にした、それで港に戻ると社長に話した。
「これでかなりですね」
「はい、平和になりまして」
 社長も述べた。
「業績も上がるので」
「だからですね」
「賃金も上げられます」
 社長は落ち着いた声で述べた。
「賃金も上げないとです」
「社員の人達が困りますね」
「はい、そして」
 それにとだ、社長は紅美に話した。
「幾ら他の待遇がよくとも賃金が安いと」
「問題ですね」
「社員が不満を抱いて」 
 今回の様にというのだ。
「争議が起きます」
「労働争議ですね」
「そしてそれがわかっていてもです」
「どうにもならない時がありますか」
「正直あの状況が続けば」
 賊やモンスターが暴れ治安が悪い状況がというのだ。
「他の待遇もやがては」
「悪くなっていましたか」
「そうでした、経営が上手くいかないと」
「会社側としてもですね」
「どうにもなりません」
「待遇を悪くせざるを得ないですね」
「さもないと会社が潰れます」
 社長はこの現実を話した。
「ですから」
「まずは環境がええことですか」
「はい、そして」
 それでというのだ。
「その後で経営手腕です」
「そちらですか」
「賊やモンスターが暴れていたり戦が起こっていますと」
 そうした状況ならというのだ。
「仕事も商売も出来ませんね」
「それどころやないですね」 
 紅美もそれはわかった。 
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