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おぢばにおかえり

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第七十話 詰所はお家その二十四

「同級生でもよね」
「何十回も痛い目に遭わないと更正しない様な奴もいました」
「同級生に」
「はい、あのままだと確実に人間以下になる様なのが」
「やっぱり色々あり過ぎね」
「そうですか」
「悪い人と会うのもお引き寄せだけれどね」
 いい人と巡り合うこともです。
「反面教師にしていってね」
「そうしていきます」
「出来ればそうした人も救われるべきだけれど」
「そうですか」
「かなり難しそうね」
「正直僕が会ってきた質の悪い人間は何しても救われない連中ばかりですね」
 これも凄いと思いました、どんな宗教や哲学でも救われない人なんてそうそういないと思うからです。
「何十回も痛い目に遭って?」
「そうでもないとって言いましたけれど」
「それだけ遭ってもっていうの」
「実際はそうでしょうね」
「それもね」
 どうにもと思いました。
「凄いわね」
「何をしても無駄って奴何人か見てきました」
「そうなのね」
「所謂人間の屑ですね」
 実に率直な言葉でした。
「誰からも忌み嫌われている様な」
「そんな人を何人もなの」
「ただ嫌な奴じゃなくて」
「そこまでいってる人なの」
「親戚でも何人か」
「同級生だけじゃなくて?」
「はい、それで教師でも何人か」
 こうして聞くと随分と、と思うしかありませんでした。 
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