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八条学園騒動記

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第六百六十三話 最強のロボットを造るその十三

「そして職業意識はあってもな」
「戦士って意識はないっていうんですね」
「左様、エウロパは騎士でな」
 連合の宿敵であるこの国はというのだ。
「サハラだとアッラーの僕としてな」
「戦っていますね」
「そしてマウリアもじゃ」
「あそこはカーストですし」
「強い意識がある」
 戦う者達としてのそれがというのだ。
「そうであるが」
「それでもですか」
「連合は唯の職業じゃ」
「それに過ぎないんですね」
「職業倫理はあってもな」
 それでもというのだ。
「それだけじゃ」
「だからそのことも影響して」
「弱いのじゃ」
「連合軍は」
「そうじゃ、特に練度の低さがじゃ」
「問題ですか」
「同じものを動かしても常に動かしておるのと時々では違うのう」
 博士は指摘した、戦争はこの時代では二十一世紀より遥かにハイテク化しており自分達が戦うのではなくそうしたものになっているのだ。
「そうであるな」
「はい、それは」
「それでじゃ」
 その為にというのだ。
「連合軍はそうした訓練はあまりしておらんのでじゃ」
「動きも悪いんですね」
「エウロパ軍は反復運動の様にしておるからな」
 そこまで訓練を積んでいるのでというのだ。
「しかもトレーニングも欠かしておらん」
「そのこともあってですね」
「体力もあって動かしてもじゃ」
「いいんですね」
「左様、しかも格闘戦に入るとな」
 その場合はというのだ。
「エウロパ軍は連合軍以上にじゃ」
「鍛えられているので」
「強い」 
 博士は断言した。
「そうなのじゃ」
「そうですか」
「しかも戦術戦略も磨いておる」 
 そうもしているというのだ。
「連合軍以上にな」
「そこからも強いんですね」
「プロイセン軍の様にな」
「あの強かったという」
「フリードリヒ大王以来な」
「極悪人と名高い」
 野上君はフリードリヒ大王をこう言ったが連合で極悪人でないエウロパの者は歴史上でもそうはいない。 
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